さて、昨日の続きです。教員だけではなく、昨今の職場のメンタルヘルスの問題は、職場環境の大きな変化によるところが多くあります。
私が医者になった20数年前というのは、職場での「うつ」と言えば、内因性のうつ病が大半で、来院されれば、通り一遍の「うつ病について、」「うつ病患者さんへの接し方」などを話して、後は抗うつ薬を処方して3か月ほどすれば、少しずつ職場復帰というパターンでした。
しかし、昨今は、大半の人は、こういった内因性のうつ病ではなく、職場でのダメージが中心となって引き起こされた「反応性うつ」なので、薬を処方して、休養させれば良し、と言うやり方だけでは必ずしもうまくいきません。
ところで、職場のストレスの一番大きな原因となっているのは、人間関係です。では、休職に至った人の一番大きな原因となっているのは何でしょう?やはり、人間関係なのでしょうか?
それは、経験的に違います。人間関係がストレスだけで職場を休むのなら、多くの人は、もっと仕事を休んでいるでしょう。人間関係がストレスであっても、仕事がこなせている間と言うのは、何とか皆さん、頑張って仕事に向かっています。
休職に至る一番大きな原因となるのは仕事の停滞です。それは、本人がいま与えられている「仕事の量・質」と、本人がいま持っている「仕事を消化する能力」に大きなアンバランスが生じ、能力を強く上回る仕事が長期に続き、仕事が消化できなくなる、どんどん停滞する、それどころかどんどん残された仕事が増えてくるとなったとき、ストレスがより増大し、反応性のうつや身体症状が出現してくるのです。
長期に渡る複雑な人間関係は、精神的疲労による本人の能力の低下を招き、仕事の停滞も招いてきます。
こういうことが、様々な職場、教員の場合は学校現場で多くおきています。
(→あと1回くらい、続く)
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