数年来、教育委員会職員の健康管理審査会の委員をしています。年に数回、審査会が開催され、その前になると、診断書を提出するために、私自身が診ている人の他にも、他の精神科の先生が診ておられる教員の方なども診ることになります(診断書には、2名の精神科医の診断が必要になっています)。
今月は、その月に当たるために、普段診ていない方も来られるので、結構、時間がかかります。
ところで、当県でも、全国と同じように、メンタルヘルスの問題で休職、あるいは退職される教員の方が増えてきています。その多くは、仕事の量の多さだけではなく、複雑さ、多様性、そして生徒やPTAの関わり、余裕の無い日々の仕事の中での同僚との人間関係など、誘因はさまざまです。一見、身体的疲労が問題なようですが、それに加えて、多くのダメージを与えているのは精神的疲労です。
「うつ」で休まれている方の中で、経験的に、純粋な内因性のうつ病は、せいぜい2~3割(それも、反復性のうつ病や躁うつ病がこの中では多い)で、大半は、うつはうつでも、職場のストレスでダメージを受けた「反応性うつ」あるいは「うつ反応」などと呼ばれるものです。
一見、内因性のうつ病と症状は似ていますが、職場から離れた環境においては比較的早期に日常生活レベルの症状は軽快するも、いざ、学校に関係する物に係わろうとすると、さまざまな身体症状(頭痛、ふらつき、吐き気など)や不安・緊張が出てきます。日常生活で随分と元気になったからと言って、急いで職場復帰をすると、実際のところ、十分に回復をしていないので、また、うつに逆戻りをしてしまいます。かなりダメージの厳しかった「反応性うつ」の回復には、じっくりと時間をかけて行く必要があるのですが、まだまだ、職場の理解を得るのは難しい環境にあります。
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