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私が医者になった頃、統合失調症の多くの人は、病名告知(当時は、精神分裂病)を受けることは少なく、一方で、障害年金を受けるときなどに、自分の診断書を見て、「自分は精神分裂病だったのか」と知る人も少なくありませんでした。
しかし、ここ数年、統合失調症の方に、病名を告知することが多くなってきています。その理由の一つは、それまでの「精神分裂病」の病名が、「統合失調症」に変更されたと言うことです。やはり、「精神」が「分裂」と言う言葉は、より社会的な偏見を感じさせる部分があり、「統合失調症」という病名の方が、話す側の気持ちも、受ける側の気持ちも、随分とやりやすくなったような感じがあります。
※平成14年8月に開催された日本精神神経学会総会で「精神分裂病」の病名は正式に「統合失調症」に変更されました。
しかし、ふりかえってみると、「統合失調症」に変更される、すでに数年前から、直接、病名告知(当時は、「精神分裂病」)が行われるようになってきています。
このあたり、埼玉県の「やどかりの里」や北海道の「べてるの家」は、その先駆的な活動を見せてくれています。
10年ほど前に、私の県内の小規模作業所(精神障害)に通う通所者を対象に、やどかりの里のメンバーと、県内の作業所に通うメンバー数名がパネラーになって、病気や生活のことについてのシンポジウム(研修会)を開いたことがあります。参加者は、ほとんどが通所者約100名、その時、やどかりの里のメンバーが、「私は、皆さんと同じ、精神分裂病です!」と会場に訴えても、さほど、会場の通所者も驚くことなく、賑やかなパネルディスカッションになったことがあります。
この頃から、当事者や家族向けの統合失調症に関する本が多く出版されるようになり、当事者や家族自身も、病気に対して勉強できる機会が増えてきました。
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