アスペルガー症候群の方が、何らかの不安や不適応を訴えて来られたとき、まず、最初にすることは、本人にとって何が不快な出来事であるのか、ストレスであるのかを明らかにして、できる限り、その不快な出来事やストレスを取り除きます。
そして、本人との信頼関係を持つことが重要です。医療機関や相談機関、学校、そして大人が
「危害を加える人間ではない」
と言うことを、本人が納得することが必要です。
「危害を加える」なんて、誰もしないと思うかも知れませんが、本人がどの様に感じているのかが重要です。
例えば、アスペルガー症候群の子どもには、聴覚過敏の子がたくさんいます。クラスが静かな雰囲気の時は良いのですが、非常にざわざわした教室、先生がいつも怒鳴りちらしている様な教室、決して本人に叱っているわけではないのですが、その大きな声を耳にするだけでも大きな苦痛なのです。本人にすれば、そんな雑音の中の教室で過ごす日々は、あたかも、再三飛行機が飛び交うような国際空港の真下に住んでいるようなものに感じ取れるのです(アスペルガー症候群ではない、多数派の人からすれば、さほど苦痛に感じていなくても・・・)。
そして、数か月ガマンをし続けたものの、ついに限界に来て不登校になってしまうという子どももいます。そんな子どもにとって、騒音だらけの教室は、地獄の様な場所なのです。そして、その教室に「入ってみようよ」と言う、(やさしい)教員も、本人からすると、自分を地獄に引き戻そうとする、危害を加える人間の一人なのです。自分に危害を加えようとする人間を、本人は、当然拒否をします。
アスペルガー症候群の人の、あるいは、本人の苦痛を知ることによって、また、異なったアプローチも生まれてきます。そのためにも、まず、本人に、援助をしようとしている大人が「危害を加える人間ではない」と言う安心感を感じてもらうことが必要です。
で、最初は、小学生なら一緒にゲームをしたり、思春期以降ならいろいろと話をしたりという感じでしょうか。
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