わが国における自殺者数は、平成10年から8年連続で年間3万人を超えています。そろそろ何とかしないと行けないと考えた厚生労働省、昨年6月、自殺対策基本法を施行したものの、具体的な自殺予防対策が充分にとれないのが現実です。
ということで、私も、とある町の自殺予防活動に、一昨年から時々、応援に行っています。と言っても、まぁ、面接や訪問、それに講演、研修と言った感じです。自殺予防活動の中心になっているのは、うつ予防対策です。
・・・なんていうと、「自殺する人が、みんながみんな、うつ病になっているわけでもなく、うつ予防対策=自殺予防対策にはならないでしょ!」と考えられる方も少なくないと思います。もちろん、そんなことは、中心になってやっているみんなも充分承知の上、でも、なぜ、うつ予防対策なの?うつ予防対策をしていくと何が違うの?なんて当たりも含めて書いてみたいと思います。
ところで、時々、自殺対策の関係で、マスコミの取材を受けることがあります。まぁ、積極的には受けたくはありませんが、あえて断る理由も無いと言うことでそれなりの説明をさせては頂くのですが・・・。
あるとき、某テレビ局の若い方(ちょっと、力みすぎ?)、最初からスゴイ勢いで突っかかって来ました。
「自殺予防対策について、どのように考えているんですか!」
『まぁ、自殺予防対策って言っても、3年、5年とじっくりとかけてやらないと中身ができないからね』
「そんな流ちょうな事を言ってる場合じゃないでしょ、年間3万人も死んでいるんですよ、その問題をどう考えているんですか」
『自殺の原因も複雑だし、うつ予防対策そのものが、すべての自殺予防には決してつながらないけれども、まずここからじっくり入っていこうかと思っているんだけれども』
「すべての自殺予防対策につながらなければ、うつ予防対策なんて、意味が無いじゃ無いですか?そんなことで、いいんですか!」
『おい、おい、・・・人の話を聞けや・・・』
・・・さすがに、人の話も聞かずに、批判ばかりしてくるので、こちらも15分ほどかけて、なぜ、うつ予防対策から始めているのか、自殺の事例が個々によってどれだけ背景が違うのかを具体的に説明して、最後に、
『あなたみたいな話し方では、現場の人は誰一人相手にしないよ』
と言うと、急に元気がなくなって、帰って行ってしまいました。
それから、1週間後、あの元気な(?)テレビ局の若者は、どうしたものかと行政の自殺予防の担当者に聞いてみたら、
「あぁ、彼なら、この前、メタボリック症候群の取材に来てました。自殺は、ちょっと難しそうだから、対象を変えたみたいですよ・・・」
・・って、『早っ!!!!!!』の一言でした。
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