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卒業を間近に控えた小学校6年、中学校3年の不登校の子どもにとって、卒業写真だけではなく、卒業文集も一大イベントです。もっとも、本人よりも、学校側の方が焦ってしまうと言う感じですが。でも、学校に通っていない、中には、ここ数年も通ってもいないのに、6年間の想い出と言っても、書くことがないという子もいます。まぁ、そりゃそうですね。
しかし、学校としては、何とか書いて欲しい、あの手この手で、「絵でもマンガでも良いから」「普段書いている詩でも良いから」と、せめて本人だけが文集から抜けていることがないようにと考えられます。
そして、実際には、きちっと書き上げた子、マンガを描いた子、たるほど学校の悪口を書いた子(その後、どうなったかは、私は知りませんが)、いろいろですね。
こんな時の、本人への対応の原則は、『情報は本人に、決定も本人に、どちらを選んでも、それによる不利益がない』と言うことです。ただ、「(文集の原稿を)どうする?」と尋ねても、「さぁ」「分からん」の繰り返しで、いつまで経っても決まりません。子どもは、気の進まないことに関する決定は、後延ばしになっていきます。
そこで、もう一つの原則、『締め切りルール』の活用です。締め切りの日程だけを本人に言っておいて、後は本人次第。締め切りまでに本人が反応を示さなければ、それは無かったこと、つまり、この場合は、もう卒業文集には何も出さない、と言うことで終わってもらいます。
絶対に書かないと思っていた子が、いきなり締め切り日当日の夜中に起きあがって、机に向かって、カリカリと書き始めると言うのも珍しくはありません。
あるお母さん、締め切りの当日、学校に行く前に私の所にやって参りました。
「実は、今日が卒業文集の締め切り日なんですが・・・・」
『やっぱり、書かなかったのね、まぁ、仕方ないよ』
「いや、そうじゃなくて、今日の夜中にコッソリ起きて、書いていたんです。それで、朝早く本人が私にそれを渡して、学校に持って行ってくれって」
『へぇ~、よかったですね』
「それが、中身を見てください。2時間もかけてわずか4行、それも、私は楽して暮らしたい、のんびり暮らしたい、苦労はしたくない、人生楽に暮らしたい・・・って書いているだけなんです。母親の私が、恥ずかしくって、出したくなくって」
『ははは、随分と正直で・・・・・・』
♪悲しいことがあると~ ♪開く紙の表紙~
♪卒業文集のあの人は~ ♪ほんとにヘタな字をしてた~
(これを見て、笑って、悲しみを吹き飛ばしていたとか)
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