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昨日の
マナーの話とも多少関連するかも知れませんが,診察をしながら「親しき仲にも礼儀あり」という諺を強く意識させられることがときどきあります。
「親しき仲」とは,家族のこと。
もっとズバリ言えば,親と子の間柄。
いえ,親御さんに悪気はまったくないだろうことは私にもよく伝わってくるのです。
が。
いくら親子とはいえ,いくらこどもさんがまだ10代だからとはいえ,「親御さんがそこまで立ち入ってもいいの?」と思わされたり,「いくらなんでもその言葉を言ったら傷つくんじゃない?」と思わされたりすることがあって。
たとえば,明らかにこどもさんは嫌がっているのにこどもさんの袖をめくりあげて自傷の傷跡を私に無理やり見せようとするお母さん。
たとえば,自分なりにコミュニケーションを取ろうとして(その結果)憎まれ口を叩いている(ようにみえる)ひきこもりのこどもさんに対して「そんなこと言うなら働け,もうお前が親を養ってもいい年だ」とたたみかけるお父さん。
親御さんの必死な姿,やるせない思いはすごくよくわかります。
でも,その一生懸命さが結果としてこどもさんをもっと追い込んでしまっているように感じるのです。
うまく言えないけれど,「私はあなたの自傷の痕のこともすごく心配しているんだけど」とか「お前が落ち着くまで待ってやりたいと思っているけれど,いずれはお前が働けるようになってちゃんと自立できたらいいなぁ,って心から応援しているんだよ」とか,親御さんがこどもさんを気遣う思いがまずはうまくこどもさんたちに伝わればいいのにな,と思ってしまう私。
そのあたりの思いを丁寧に伝えることをすっ飛ばして,もちろんそんな親御さんの思いに対するこどもさんの思いを確かめることもしないままに,唐突にアクションを起こす(少なくともこどもさんたちにはそのように映る)から,こどもさんも受け容れられないんですよね,きっと。
こういうときには,親御さんの心配なさっていることを私がしっかり受け止めて,そのうえでその思いをこどもさんにちゃんと届くように伝えるにはどんな工夫をすればよいかを私が親御さんに丁寧にお伝えしなくちゃいけませんよね。
親御さんに「ふむ,それならやってみよう」って思っていただくためには,私自身が親御さんの思いをないがしろにしないように,しっかり尊重しながらご説明するようにしなくては。
親御さんとの関係づくりにも十分に心を砕いて診療をしていきたいな,と改めて思います。
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