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< 高機能広汎性発達障害の診断をお伝えすると... | メイン | 取材を受ける。 >
2009.06.15 23:59 |  診療  |  発達障害  |  精神科一般  |  NINA  | 推薦数 : 1

自信がもてない自分を責めないで。

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高機能広汎性発達障害をもつ青年期・成人期の患者さんからきかれる4つのキーワードのことを先日書きました。

今日は「自信がもてない/もちたい」ということばについて。


診察室に来られた患者さんが「自分に自信がもてないんです」と言ってくださること,とっても多いのです。

そして,たいていみなさんそれをとても恥ずかしそうにおっしゃいます。


自分に自信がないと感じている自分のことを恥ずかしいとか情けないとか感じて,そんな自分に余計自信がなくなる…,そんな悪循環ができているみたい。一生懸命がんばっているのにあれもこれもやってもうまくいかない,どうせ自分は何をやってもダメだ…そして何もする気力がなくなってしまう。


それってとてもつらいし悲しいことだと思います。


自分に自信がもてないとしても,それは患者さんご自身のせいではありません。


だって,自分でも「一生懸命がんばっているのに」何をやってもうまくいかないと感じているわけですよね。

全力を尽くしているのにうまくいかない,そんなの仕方ないじゃないですか。

自分では精いっぱい努力しているわけです。

それでもうまくいかないなら,それは自分の努力不足のせいじゃないですよね。

やろうとしていることが自分に合っていないとか,まわりから無理を求められているとか…精いっぱい努力してもうまくいかないときには,自分とまわりの環境との相性が悪いことだってよくあります。誰にだって向き不向きはあるし,誰とでもうまく過ごせるわけでもありません。相性の悪さをどうしても回避することができない場合もあります。


自信を失うきっかけとなるできごとが人生のどこかの時点で起こることはよくあるけれど,それは必ずしも自分のせいでそうなってしまうわけではないのです。

自信をもてない状態になってしまった自分を責めても,自信を奪った環境を恨んでも,何も変わらない。

誰だってつらい体験をすれば自信がぐらぐらと揺らぐもの。

あんなことがあったんだから自信が揺らいでもあたりまえだよね,と「自信がもてない自分」を受け容れて,また今の時点から少しずつを取り戻していけばいい…,

そんなふうに思っていただけたらいいな,と私は思っています。


「過去は変えられない。変えられるのは,過去に対する見方や解釈の仕方だけである。ひとは明日に向かう“今”を生きているのである。」

私の大好きな,ある精神科医のことば。


自信を失うきっかけとなった過去のできごとにとらわれずに,自信を失った自分を責め続けずに,明日に向かう“今”と向き合っていただけるように…私も何かのかたちでお役に立ちたいな,と思います。

なかのひと

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コメント

コメント一覧

>過去は変えられない。変えられるのは,過去に対する見方や解釈の仕方だけである。<

 いい言葉ですね。その通りですね。


 小生はあと「他人は変えられなくても自分自身は変えられるかもしれない。すぐには無理でもいつかきっとそういう時が来る。もしもまたもとに戻ったとしても、次はまた別の自分になれるかもしれない」と時々自分に言い聞かせています。

 本かテレビで得た言葉だと思うのですが....
written by Paul Carpenter / 2009.06.16 08:25
> 他人は変えられなくても自分自身は変えられる…

これもいい言葉ですね! 他人に変わってほしいと期待するよりも自分が柔軟になるほうがずっと手っ取り早いし,それに実は自分がちょっと変われば相手も変わってくれたりするものなんですよね。そんな相互作用にも期待したいところです。
written by NINA / 2009.06.16 22:31

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