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2009.05.18 23:59 |  診療  |  研究  |  精神科一般  |  NINA  | 推薦数 : 1

学会中止とうつ病詐欺と。

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このblogと連動するサイト児童精神科医NINAの診察室,少しずつ更新中です。
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(ようやく5月2日分までの記事をリンクしました!)
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楽しみにしていた(そのわりにはホテルの予約を忘れていましたが…)日本精神神経学会学術総会が,新型インフルエンザの影響で中止となってしまいました。

開催地域や学会の規模を考えたら,あたりまえだし仕方のないことですね。

新型インフルエンザの報道が始まってから,最も身近に影響を感じたできごとです。
弱毒性とはいえ,やはり気をつけないといけませんね…。



さて,報道と言えば今日の夕方のニュースのなかで,うつ病詐欺と機械によるうつ病診断の話題が取り上げられていました。

うつ病詐欺とは,精神科医を訪れてうつ病のような症状を装って診断書を作成させ,それをもとに傷病手当などを不正に受け取る詐欺のこと。すでに逮捕者も出ているようでした。

この詐欺をはたらいたことのあるひと(?)のコメントで「基本的に医師は患者の訴えを真実として診断するらしいので,思ったよりカンタンでした」的な内容のことばが出ていて,もう呆然…。

なんだかものすごくやりきれない気持ちになりました。

もちろんこんな詐欺を横行させないようきちんと診断治療にあたる必要があるとは思います。
でもそもそも「ホントに眠れてないの?」「食欲って実際に落ちてるのかしらん」なんてひとつひとつ疑いながら患者さんのお話をお聞きしないといけないなんて悲しすぎます。

それでも,精神科医の名誉にかけてきちんと診断したいものです。


機械を使った診断のほうは,問診の内容に頼らず脳の働きの客観的データを取って診断に役立てるというもの。

放送されたVTRのなかでは,近赤外線分光器(NIRS)を用いて言語流暢性課題による前頭葉の脳血流の変化を検出するという検査が行われていました。うつ病患者と健常者だけでなく,躁うつ病とうつ病も見分けることができるのだそう。

研究レベルではデータを見たことがあったけれど,いつの間にか補助診断に使えるほど精度も上がって研究データも蓄積されていたのですね。時代は確実に進んでいるんだなぁ。いずれは脳機能検査が診断上必須になるときが来るのかもしれません。

ただ…ここに書くことが適切かどうかわからないけれど,与えられた課題に真剣に取り組まないと典型的な脳血流変化のパターンを得ることはできないので,結局は自己申告の症状と同じく偽装することもできてしまうかも,なんて考えてしまいますが。


いろいろと複雑で難しい世の中になってきましたが,時代の変化を見極めながら本当に必要なものをきちんと身につけていきたいものです。


なかのひと

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