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ここ最近,診察室に来てくださるこどもさんの親御さんからなぜか連続してお聞きした言葉があります。

「こどもには“普通の高校”を出てほしいと思うんです」


“普通の高校”と対比されているのは,たとえば通信制高校のサポート校だったり,たとえば高卒業認定だったり。

(ところで,今知ったんですが高校卒業認定試験の過去問って文科省HPで公開されているんですね! あとでじっくり見てみなくちゃ…。)


親御さんのそうおっしゃる気持ちもよくわかります。

普通の高校で不登校になったり不適応を起こしたりして通えなくなってしまったこどもさんをサポート校へ通わせてみたら,なんだか見違えるようにのびのび過ごしている…全然しんどそうにも見えないし,大して勉強もしないで好きなことばっかりしているようで。こんなに楽そうに過ごせてる今なら普通の高校に戻れるんじゃないかしら,とか。

あるいは,わざわざサポート校へ通わせることにしたのに,結局全然積極的に行こうとしない…いろんな縛りが緩いぶん余計に今の状況で何をどう頑張ればいいのかわからないのかも。やっぱり毎日あたりまえのように登校する普通の高校のほうが我が子には合ってたんじゃないかしら,とか。


余談ですが,高卒認定になってからはあまり聞かれなくなったけれど大検(大学入学資格検定)の頃は「高校を卒業したことにはならないから…」と反対する親御さんも多かったです。当時はまだサポート校などもあまり普及していなくて,通信制となると3年で卒業できないイメージのほうが強かったし,いろんな意味で選択肢が少なかったように思います。


さて,普通の高校を一旦離れてみて,「あたかも普通の高校にでも毎日元気に通えそうに思えるこどもさん」や「普通高校のほうがむしろきちんと通う気になれそうに見えるこどもさん」が普通の高校へ戻ることになった場合,果たして元気に通えるものなのでしょうか。


もちろんケースバイケースだと思いますが,すごく正直なことを言うとかなり難しいだろうと私は思っています。


前者の場合,今の環境だからこそこどもさんは自分らしく過ごすことができて,ストレスを溜めずに済んでいるんじゃないのかな,と思うのです。
もちろん,大学進学を目指すならさらに受験用の勉強もしなくてはいけないでしょうけど,それは普通の高校に通っていてもほぼ同じような状況ですし,自分の夢がはっきりしているこどもさんは高校よりも大学のほうがしっかりと目的意識をもって受験にせよ入学後にせよ勉強に取り組めているように見えることが多い気がします。

だから,親御さんには「親御さんとこどもさんご本人が話し合って,思い切って“普通の高校”から環境を変えてみようと決心されたからこそ今の学校でうまくいっているのでは? 今のように自分に合った環境でしっかり調子を整えたり自信を取り戻したりしながら,大学とか社会に出てからとかの将来に向けていろいろ考えたり準備をしたりするといいのかもしれませんね」といったことをお伝えするようにしています。


では,後者の場合は?

…年度をまたぐことになりますが,この続きはまた明日。


なかのひと

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