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「私たち、発達障害と生きてます」 好評発売中です♪ 発達障害をもつ当事者たちの貴重な体験談が満載!
私も読ませていただきました。
当事者のみなさんはきっと頷き,共感しながら読めて,たくさん勇気をもらえると思います。
支援者のみなさんにとっては,日々の支援活動に役立つ豊富な「活きたヒント」が見つかる1冊です。
このblogと連動するサイト
児童精神科医NINAの診察室,少しずつ更新中です。
過去記事をテーマ別に振り分けて読みやすくまとめてありますので,
(はやく3月前半分の記事のリンク作業を行いたいと思います…)
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今日は,いただいたコメントへのレスに代えてこの記事を書きます。
元のコメントは
こちら。
(以下引用です)
> 要するに「今不登校、今孤立、今学力不振」
> でないと、診断してもらえないのでしょうか?
> そのラインだったお子さんを引き上げた私は、
> 結果的に無意味な事をしたのか…と思う毎日です。
> 変に病院での専門医による診断を遠ざける姿勢が、
> 理解できないので、自分の考えが定まりません。
発達障害の診断告知については精神科医や小児科医のなかでも対応が分かれるところなのですが,受診していただく以前の段階にもハードルがあるということなのですね。
いつも感じていることですが,診断名を伝えればそれでいいというわけではなくて,じゃあどうすればうまくいくのか,本人の特性に合わせてどんな工夫ができるのか,といった部分まで含めてお伝えするのが診断の意味だと思うのです。
その部分をする自信がない医師(単に知識や技術の問題というよりは,診療時間の枠の範囲でそんなに丁寧にはできない,というのが正直なところかもしれません)は,告知のデメリット,つまり本人や親御さんがショックを受けるのではないか,という点に意識がいくから告知に消極的。
そして,医師に紹介してみたけれど診断名が告知されただけで何もいいことがなかった,と感じた支援職(たとえば心理職)の方々は「わざわざ医者に診断つけられることに何のいいことがあるんだ?」って思われるに違いありません。
それについては私たちの力不足以外の何ものでもありません。
いちばん大切なことは診断名を伝えることじゃなくて,考えられる今の状態像の説明と,それに対する対応や支援をお伝えすること。
「診断名」は医師にしかつけられないけれど,状態像の説明(心理検査の結果から読み取れることや,日常生活のなかでのエピソードを取り上げること)は医師以外の支援職の方にもやっていただけることだと思うし,対応・支援方法についても医師がしなくてはいけないことではないだろうと思っています。医師ですら
支援するのに診断名告知は必須じゃないと考えているひとも多いですし。
だから,「わざわざ医師のところへ診断とかもらいに行かなくたって,うまく対処する方法を私が伝えてあげますから大丈夫!」と言ってくださる支援職の方がいてくださるというならそれはそれで大変ありがたいことだと思います。
でも,支援職の方のところで「問題なし」と言われてしまうと…私たちにはどうすることもできません。
「問題なし」と親御さんに伝えしまうことは,診断名だけを告知して支援方法を何も伝えないことよりも悪いことだと私は思います。
だって診断名がわかっていれば(それが正しければの話ですが)書籍やインターネットなどで親御さんや本人が自力で情報を集めたり仲間と出会ったりすることも可能だけど,「問題なし」と言われてしまうと現状の難しさの説明も得られなければ支援につながる情報にもたどり着けないまま…言ってみれば「この苦しい状態のままがんばるしかないよ」と本人やご家族にプレッシャーをかけていることになります。
さて,ここからが本題(?)。
今本人も親御さんも困っていると感じることが何もなくて,「問題なし」と言われて納得しているとしたら…周りで見ていて困難さをいろいろ抱えているように思えても,やはり介入するのは難しいように思います。
そして,もしも「問題なし」と言われても「こんなことがうまくいかなくて…」という悩みを本人や親御さんが感じているとしたら,周りにまずできることは,役に立ちそうな具体的な支援策をいくつか提案して実際に有益であることを実感していただくこと。それが第一段階だと思います。
「こんな工夫をしたら,こんなふうにうまくいきましたね」という実績をいくつか積み重ねていって,「こういうところを苦手さとして持っていて,でもこういう対処法を使えばうまくいく」というのが共通認識として持てたところで,「以前ちょっとタイプの似たこどもさんに関わらせてもらったときに○○先生(医師でも非医師でも)に相談したらいろんなアドバイスがもらえてもっと楽になったケースがあったけど,あなたの場合も役に立つかも…?」という感じで医療機関や相談機関へつなげていただくと,本人も親御さんも受診先・相談先へスムーズに出向きやすいかもしれません。
要は,本人や親御さんの「相談したい,相談したら役に立つ情報が得られるかも」というモチベーションがないと,相談や受診にはつなぎにくいということ。
そして,信頼できる専門家や支援スタッフが確実にいるとわかっているところへつなぐこと。
時間も手間もかかることですが,せっかく専門機関につながるのなら,いちばん役に立つかたちで使っていただくのがいいですもんね。
…長くなりましたが,うまくお答えすることができているでしょうか?
コメント
コメント一覧
アツい…というか、
自分でも物好きだな…と思う事はあります。
そして、おっしゃるように、
「今現在は」困っている内容が、
「ない」というか、
程度が少し下がったのは事実なようです。
以前は学校や家族からも「完全に」孤立…でした。
私との死闘の結果、今は「小さいトラブル」や
「あり得ない言動」多々ありますが、
何とかやっています。それでも、周囲からは
「変わった…」と言われるようです。
けれどもそれは、私が「ある障害を前提に」
その障害に対応した結果だと勝手に考えています。
逆に言えば、その知識があるのとないのとでは、
雲泥の差の気がします。
そして、ご指摘のように、親御さんや周囲が、
「勉強する機会」「専門に触れる機会」が
遠のく状態を見るのは、本当にもどかしいです。
また、ご推測のように、
やはり信頼関係を築くには、
実績を上げる必要がありますし、
そうなると、どうしても、支援への提案が、
「状況がマシになった時」になることが多いです。
すると、障害の様態が見えにくくなる…
あるいは、「この子には何の障害もない」と
親御さんが固執する、変な感じに陥っています。
実は、
私が相談した教授では、
今の状態を書き記し、状況を説明すると、
様々なアドバイスを頂いた時点で、
「典型的には広汎性発達障害によくみられるもの」
というご意見を頂きました。
(私が相談した方のほうが経験豊富でしかも、
立場がかなり上です)
なぜ、違う方に親御さんが相談したのかと言えば、
その先生の元に通われる事を「拒否」された為です。
(しかもそれを前提に、私は教授からアドバイスをもらったのも事実です)
おそらく、何と言われるか
分かっていた為だと思います。
障害が明らかなほど、拒否の度合いが激しい事も、
私の経験上言えるかもしれません。
自分がやっている事が、
堂々巡りな感じで、ちょっと大変ですが、
う~ん、また考えてみますね!
本当に有難うございました(^o^)
ご相談いただいたこどもさんのケース,前のコメントをいただいた時点で私が勝手に想像していた状態とだいたい一致していたようです…。
こどもさんにとって大切なことは,その子に合った支援が得られることだろうと思います。
診断がついた方がいろいろな情報にアクセスしやすくなるというメリットはあるかもしれませんが,親御さんが診断がつくことを避けておられるのだとしたら,周りも専門家への受診・相談を目標にせず,こどもさんにとって役立つサポートを提供してあげることに徹したほうが(親御さんと支援者,あるいは親御さんとこどもさんの関係を考えたうえでも)よいのかもしれないなぁ…なんて思ってしまいました。
いろいろと難しいですね。
でも,denden171さんのように真剣に考えてくださる方がいらっしゃること,本当に嬉しく思います。とても心強いです!
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