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「私たち、発達障害と生きてます」
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当事者のみなさんはきっと頷き,共感しながら読めて,たくさん勇気をもらえると思います。
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やっとPCの前に座っての更新です。

発達障害をもつこどもさんの育児に取り組んでいらっしゃる親御さんのサポートするために,私は3つの柱を意識して関わらせていただいている,ということを書きました。

3つのうち,いちばん重視しているのは(2)の「お母さん(お父さん)が今すでに十分がんばっていらっしゃること、これまでも十分がんばっていらっしゃったことを一緒に確認して、そのご苦労をねぎらう」という点でしょうか。


発達障害をもつこどもさんと私が診察室で出会うときのパターンは本当にいろいろです。

「うちの子,アスペルガー症候群なのでは?」などと特定の診断を疑って受診してくださる場合,発達障害である可能性はまったく想定していらっしゃらない状態で育児が難しいと感じた親御さんがこどもさんと一緒に来てくださる場合,学校などでの「問題行動」がきっかけの場合,発達障害そのものではなく二次障害による精神症状がきっかけで受診してくださる場合…。

「こどもさん」と書きましたが,20歳を過ぎていても親御さん同伴で来てくださることがほとんど。そして,こどもさんご本人よりも親御さんのほうがいろいろな症状やできごとを心配して話してくださいます。どんなことが心配で,そのことについてどう考えていて,これまでどんなふうに対処してこられて,そしてどういう経緯で今日の受診に至ったか,ということを,詳しく話してくださるのです。

いつも思うのですけど,診察室へ来てくださるきっかけや心配せずにいられないようなできごとがあって受診してくださっているわけですが,こどもさんの発達障害はおそらく生まれたときから,あるいはまだごくごく幼い頃からずっとそのこどもさんの特性として存在していたはず…そうすると,ごく最近まで親御さんがずっとこどもさんをうまく支えてあげていたからこそ大きな困りごともなく過ごせていたわけだし,こうして心配なできごとが起きたときにはおそらくさまざまな葛藤がありながら「思い切って精神科を訪ねてみよう」と行動を起こしてくださっているわけだし,先に挙げた診察室でお会いしたときのどのパターンであったとしても,親御さんのがんばり無しには「今日の受診」にはならなかったわけですよね。


きっと「行きたい,行きたい!」と思って来ていただいたわけではない診察室。
今まで受診せずにがんばってこられたこと,そして今回勇気を出してこどもさんを連れて来てくださったこと,それをねぎらわずしてその先の診療は始まらない…と私は思っています。

せめて,「精神科って,思ってたほど嫌なところじゃなかったな」「ホントは来たくなかったけど,また来てみてもいいかな」くらいには感じて帰っていただけたらいいなぁ,というのが私の密かな目標だったりします。

せっかく「受診が必要だ」と思って来ていただいたのですから。
通うのが苦痛な診察室にはならないように,次回も行ってみようと思っていただける診察室になるように…。

それがうまくできているといいのですけどね。


なかのひと

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