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「私たち、発達障害と生きてます」
12月の新刊,好評発売中です♪ 発達障害をもつ当事者たちの貴重な体験談が満載! 今私も読ませていただいているところです。
 
このblogと連動するサイト児童精神科医NINAの診察室,少しずつ更新中です。
久しぶりに新着記事を過去記事に追加しました。
最近こちらに来ていただいた方も,過去記事はサイトのから読み返していただくと便利です♪

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発達障害,特に自閉症スペクトラムのこどもたちに関して,「早期発見,早期介入」の重要性が謳われることがあります。

地域によっては1歳半健診を充実させているところや,就学前の5歳児健診に力を入れているところなどもあるよう(5歳児健診が「早期」かと言われると,ちょっと微妙かもしれませんが…)。


個人的には「早期発見,早期介入」には半分賛成,半分反対,という気持ちです。


半分賛成なのは,親御さんの目からみて育児が難しく思えたりしんどかったりしている場合には,早く診断がわかったほうがいいと思うから。

たとえば乳幼児期あたりでお母さんが「どうもこの子はなついてくれない」「ほかの子と比べてあやしても反応が乏しい」「よく泣き叫ぶけど理由がわからない」などと感じて,育児が負担になっている場合。

お母さんの愛情や関わりかたが足りない・よくないと思ってお母さんが落胆してしまったりお母さんの育て方を周囲から責められたりすることや,お母さんが我が子をかわいいと思えなくなって根気よく育てる意欲をなくしたり場合によっては虐待してしまったりすることを防ぐために,

「こだわりや感覚過敏があって,ストライクゾーンの狭い,ちょっと育てにくい子かもしれない。でもお母さんが今までちゃんとがんばってきたことはこの子をみてたらよくわかるよ。関わりかたがちょっと難しいかもしれないけどちゃんとコツがあるから,少しこんなふうにやってみたらどうかな。これからも必要なときいつでも力になるからね」

って,専門家の誰かから伝えることができたら,きっとお母さんをほんの少しでも楽にしてあげることができるんじゃないのかな,って思います。


半分反対のほうは,親御さんが客観的にみれば苦労しながらも,なんとか育児を苦に思わずにうまく対応できている場合には,わざわざ「この子,発達障害がありそうですね」なんて伝えなくてもいいのかな,と思うから。

親御さん,特にお母さんの中には,誰かから何かを言われたわけでもないのに発達障害をもつこどもさんを本当に上手に工夫して育てながら,発達のバラつきをうまくカバーさせることができていたりこどもさんの自尊心を育むことができていたりする方がいらっしゃったりするのです。

もしかしたら,おとなになるまでそのままでうまくいくかもしれない。

もしかしたら,お母さんのその育て方で発達のバラつきや偏りがうまく補われて,ちょっと個性的だけど社会にはうまく適応できるおとなとして自立して過ごせるかもしれない。

そんなケースにまで,わざわざ早期から「発達障害の可能性が…」なんてお伝えする必要はないと思えてしまうのです。

ずっと上手に育てていたけれど,たとえば思春期とか就労時とか本人がつまずく場面が出てきた時点で,初めて診断がついたりそのとき必要な支援が受けられたりする,というのでもいいんじゃないのかな,と思ったり。

もちろんその時期までうまくいっていたことこそが,本人のがんばりの結果だったり,周囲からの適切なサポートのおかげだったりするわけですが,その部分はどれだけ高く評価してもどれだけ賞賛しても足りないくらい,本当に素晴らしいことだと思います。

そのステキなベースがあるところへ,必要なときだけ専門家からのアイデアもプラスさせていただく…そんなやりかたでもいいんじゃないのかな。


そんなわけで,早期発見が重要なこともあるけれど,必ずしも早期発見じゃなくてもO.K.…と私は考えています。

求められたときに,そのとき本当に必要な支援ができる,そんな態勢で患者さんたちをいつでもお待ちしていたいと思います♪


なかのひと

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