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発達障害をもつこどもたちのソーシャルスキル獲得を考えるとき,いつも難しいと感じること。

それは,こどもたちにどのくらい負荷を掛けていいのか,どのくらい保護すればいいのか,というところ。

「こういう状況で,こういう振る舞いをすればいい」と説明して理解できるところまではいいとして,その理解を汎化することが難しい広汎性発達障害のこどもたちは実際にそのスキルを使ってみないとなかなか身につきにくいだろうし,そういうソーシャルスキルが上手に使えるようになってくれば自信や自己効力感も徐々に回復させることができてくるはず。

つまり,いろんな「うまくいかないこと」が蓄積されて自信を失ってしまった状態から抜け出すために,過去に傷つき体験をした集団に入ってスキルの実地練習をするのはとてもつらいことだと思うけれど,そうしなければなかなか自信を取り戻せないというジレンマがある,と言いたいのです。

そのジレンマを解消するには,傷つき体験が少ないうちに=まだ年齢が若いうちからソーシャルスキルを練習するか,または傷つき体験をした集団でなく広汎性発達障害のこどもたち同士の集団のなかでソーシャルスキルを実際使う練習をしていくか,そのふたつのうちのどちらか,といったところでしょうか。

実際には,たくさんの傷つきを重ねて二次障害が生じてから初めて広汎性発達障害の診断がつくこどもたち(思春期・青年期以降)が私のまわりには多いし,その時点で広汎性発達障害をもつこどもたち同士のグループを形成するとなると,新しい集団への不安もあって相当難しそうにも思えます。

保護しすぎると自信を回復するチャンスが得られないし,負荷を掛けすぎるとますます自信を失いそうだし…。

解決するのは難しい問題かも知れませんが,「いちばん負担が軽くていちばん有用な方法」をいろいろと考えてみるのはとても大事なことなんじゃないのかな,と思います。


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