ここ最近,発達障害のこどもさんの受診について書いてきましたが。
昨日の内容とも関連するのですが,発達障害のこどもさんたちが受診してくれて,診断もついたとして,診断に関する説明をいろいろさせていただいて。
そして,そのあとどうしても気になること…それは勉強のこと。
勉強が大好きになってほしいとは思わないけれど,ある程度は「自分もやればできるかも」という気持ちで取り組めるようになってほしいし,内容的にもある程度はわかるようになってほしい。
自信にせよ理解度にせよ,将来自立していくときにきっと役立つだろうと思うから。
でも,こどもさんの得意・不得意などの特性と,その活かしかた・補いかたの方向性はわかっても,じゃあその上で一体どのあたりまで学習を進めたらよいのかとか,どういう順序で進めていくのかとか具体的な話になってくると,途端に自信がなくなってしまう私…。
威張っていうことじゃないけれど,やっぱり教育のことは教育のプロにお任せしたほうが絶対にいい!
だからこそ,
「夢のクリニック」にも書いたとおり,いつか開業するときには学習面への支援が自前でできる体制を整えたいと思っているのです…もちろん私以外の,教育面で信頼できるスタッフと協力して,ですが。
勉強に関しては,学校でフォローしてもらえればスムーズだしこどもたちや親御さんへの負担も少ないだろうし,いちばんよいだろうと思っています。
でも,実際には学校にすべてを期待するのは(少なくとも今はまだ)難しいのかなぁ,という気もしています。
通常学級で個別対応するには限界があるだろうし,放課後にマンツーマンで補習をしたいと思ってくださる先生がいらっしゃっても,この頃なにかと物騒なので集団下校する学校も多くて,こどもたちが放課後学校に居残ることすらできなかったり。
特別支援教育にはうまく機能してもらいたい,でも先生方に無茶を強いるわけにもいかない…。
こうして書いていると,まだまだ学習面については自分自身にいろいろな迷いが残っていることがハッキリしてきます。
発達障害のこどもたちをうまくサポートしていくには,もっともっと学校と病院,教育と医療がお互いうまくつながりあうことが大切。
いずれにしても,私自身が特別支援教育の整い具合も含めた学校現場の今の姿をきちんと把握することがまずは必要だなぁ。
そして,病院でできること,できないことをこどもさん・親御さんはもちろん,学校の先生方にも知っていただかなくては。
学校,家庭,病院…それぞれのよさを出し合って,お互い機能的に連携していけたらいいな,と思います。

↑ ランキング参加中!よろしければクリックお願いします♪
固定リンク
|
コメント (0)
|
トラックバック (0)
今日で最終回?
発達障害を疑う場合の受診の話です。
4.診断がついたあとの展望がみえない,という不安。
やはり当然のお気持ちだろうと思います。
診断が,ただのレッテル貼りになってしまっては,本当に意味がない。
診断した以上は,その診断をこどもさん本人にとって意味があるように,プラスになるように,活かしていかないといけないですよね。
昨日も書きましたが,発達障害の診断は,今の時点で発達のバラつきがある,ということなので,まずはどんなことが得意でどんなことは苦手なのかを検査して確かめます。
その上で,得意なことを活かして苦手なことを補っていくような,具体的な作戦を立てていくことになります。
大切なことは,将来おとなになったときに自立できること。
そのためには,どうしても基礎的な学力は身につけておきたいところ。
勉強大好き♪ になる必要はないけれど,押さえる部分は押さえたいし,「うまくできた」「わかった」という感覚も持っていてほしい。
学習面に関しては,精神科医よりも学校の先生方のほうが専門家だし,こどもさん本人と関わっていただく時間も長いので,こどもさんの特徴を先生方にもお伝えして,保護者-学校-病院で連携が取れる形にしていくのが理想だと思います。
もちろん,学校だけではどうしてもカバーしきれない部分は,個人的に補う必要も出てくるかもしれませんが…。
学校との連携でもうひとつ大切なことは,ほかの生徒さんたちとの対人関係について。
コミュニケーションはうまくいっているか,いじめられたりしていないか,がんばりすぎた自分を守るために必死になっていないか(教室から走り出たり,教室でパニックになったり,ほかの子へ手が出たり,学校に通えなくなっていたり…)。
もちろん,こどもさんと先生方との関係も大切。
そのあたりの環境調整も学校と一緒に考えさせていただいたりもします。
こどもさん本人に無理がかかって,身体の症状(腹痛,頭痛,立ちくらみ…)や心の症状(睡眠障害,抑うつ,不安…)が出ている場合には,薬物療法なども行いながら,学校生活や家庭生活をサポートさせていただくのも精神科医の仕事。
こどもさん本人だけでなく,こどもさんを支えてくたくたになったりしんどくなったりしている親御さんのお力にもなれたら嬉しいなぁ…。
もちろん,全部が全部すんなりお悩み解決! とはいかないかもしれない。
私たちにもうまくできない部分だってあると思います。
発達障害そのものについては,医療で対応できるわけではない(そもそも「治療」が必要なものではないので…)けれど,少なくとも発達障害に関連したしんどさには医療的に関わることができるし,学校や関連機関と本人・ご家族との橋渡しをしたりすることもある程度できるはず。
「診断がついたってどうしようもないじゃない?」という思いもあるかと思いますが,こどもさん本人や親御さんだけで悶々とするよりは私たち精神科医に声を掛けていただいたほうが少しは違った展開も見えやすくなるかもしれません。
どうか,「上手に」私たちを利用してくださいね。

↑ ランキング参加中!よろしければクリックお願いします♪
固定リンク
|
コメント (0)
|
トラックバック (0)
またまた
受診についての続きです。
今日は3.こどもさんに実際に診断がつくことが不安,という場合。
診断名=病名がつくことに抵抗がある,という親御さんは多くいらっしゃるのではないでしょうか。
これは当然のご心配だろうと思います。我が子に病名がつくなんて,我が子が「普通じゃない」なんて…と思われる親御さんのお気持ち,とても想像できます。
精神科で医師から診断名を下されることは,「精神の病だ」「精神が異常だ」と言われたも同然じゃないか,という思いもおありかもしれません。
でも。
少なくとも発達障害に関しては,「異常」だから診断名をお伝えする,というわけではありません。
こどもが大人になる過程で伸びていく能力には,さまざまな種類があります。
ことばの力,周囲のことを理解する力,他者とコミュニケーションをはかる力,手先を器用に操る力,大切なことに注意を集中する力,などなど。
これらのたくさんの力が年齢に合わせてみんな同じペースで育っていくのが理想的ですが,人間誰しも早く成長する部分とゆっくり成長する部分が混ざり合っているもの。
いろんな力の育つペースに大きなバラつきがあると,学校のような大きな集団のなかでみんな一斉に受ける形の教育では勉強が思うように身につかなかったり,うまく友達関係が築けなかったり。
学習や対人関係にしんどさを感じることそのものもつらいことですが,その状態が長く続くと,失敗する体験(挫折)や努力が報われない虚しさ(無力感)の経験が繰り返されたり,クラスでのいじめや無視などの体験を重ねることになったりするうちに,「自分には何かをやり遂げる力がある」とか「自分は大切な存在だ」とか思えなくなってしまう…。
自己効力感や自尊心を失ってしまうこと,それは本当に悲しいことです。
そうなる前に,こどもさんの発達にバラつきがある(つまり,発達障害がある)ということを確認して,さらにそれはどのような発達のアンバランスであるのかも確かめて,そこからこどもさんにとって必要な支援を受けられる態勢を整えていきましょう,というのが診断をする意義だと思うのです。
発達障害の診断がつくということは,それが誰のせいでもないことが明らかになることでもあります。
こどもさん本人が怠けているわけでもない,お母さんやお父さんの育て方が間違っていたわけでもない。
おそらくはこどもさんがもって生まれてきた特徴なのです。
だから,誰かを責めたり自分を責めたりせずに,みんなで力を合わせて今から始められることをひとつひとつやっていけばいい。
得意な部分を伸ばしながら,苦手な部分を補いながら,大人になるまでにバランスを整えながら発達・成長していけばいい。
そのための診断だと私は思っています。
…長々と書いていますが,受診に対する不安や疑問の解消に少しはお役に立てているでしょうか。
診断がついたらどうすればいいのか,という話は後日に続きます。

↑ ランキング参加中!よろしければクリックお願いします♪
固定リンク
|
コメント (0)
|
トラックバック (0)
またまた
一昨日の記事の続きです。
今回は2.受診先が見つからない,という場合。
これまでの記事にも書いてきていますが,とにかく児童精神科医は少ないし,足りていない。
そして児童精神科の専門診療機関がいくつもスラスラと思い浮かぶような地域はごく稀だろうと思います。
でも,発達障害のこどもたちがいない地域はきっとないし,困っているこどもたちや親御さんはきっとどこかに受診しているはず…。
その受診先は,数少ない児童精神科の専門診療機関か,専門ではなくこっそりひっそりと診てくれる先生のいる病院か,だろうと思います。
専門機関は数ヶ月とか半年とかの予約待ち,という状況。
専門機関でなくても発達障害のこどもさんを診療できる,診療したいと思っている精神科医はぱらぱら存在すると思うのですが,専門機関に勤めていない場合は「こどもさんを診ます!」と宣言すると結局専門機関並みに患者さんが押し寄せてしまうので他の業務に支障が出る,だからどうしても「こっそり,ひっそり」診ざるを得ないのです。
「受診先が見つからない」という場合,とりあえず通える範囲内に専門機関があるなら,専門機関に予約を入れて根気よく初診の日を待つのがひとつの方法。
専門機関が身近にないなら,あっても半年も待っていられないと思われたら,本腰を入れて「こっそり,ひっそり」の先生を捜さなくてはなりません。
どうすれば見つかるか?
やっぱりクチコミがいちばんなのではないかと思います。
同じようにこどもさんのことで悩んでいるお母さん同士の情報網で名前の挙がる医師だったり,学校の先生,特に養護の先生が頼りにしている病院の医師だったり,かかりつけの小児科の先生がよく知っている精神科医だったり。場合によっては,評判のいい一般の(大人向けの)精神科へ電話して,こどもの発達のことで受診してもいいかどうか,もしダメならどこか受診先の心当たりを教えてもらえないかを尋ねてみる,というのもよい作戦かもしれません。
受診先選びはとても大切だと私は思います。
少なくともお母さんのこれまでの養育態度を責めたり,「こどもさんの努力不足」と責めたりするような医師のところへは訪ねていただきたくないので…。
発達障害をもつこどもさんとこれからの人生を過ごしていくことは,ただでさえいろんな困難がつきまとうこと。
受診することが余計なストレスの源にならないように,受診することで親御さんもこどもさんも元気になってこれからのことに前向きに取り組む気持ちになれるように。
そんな受診先選びをしていただけたらな,と思います。

↑ ランキング参加中!よろしければクリックお願いします♪
固定リンク
|
コメント (0)
|
トラックバック (0)
昨日の記事の続きです。
こどもさんの発達障害を疑ったとき,受診の障壁となると思われるものをいくつか挙げましたが,ひとつずつ取り上げてみたいと思います。
まずは,1. 身近なひとが受診に反対している,という場合。
これは意外と多いのではないかな,と推測しています。
お母さんもいろいろ迷われた末とりあえず一度受診してみようと思った,ところがたとえばお父さん,たとえばおじいちゃんおばあちゃんが「待った!」を掛けてこられる。
おそらく受診に反対される理由の大部分は「こどもを(孫を)精神科へ連れて行くなんて!」ということだろうと思います。
…ええ,ご心配はごもっともだと思います。
まだまだ精神科の敷居は高いのです。
精神科に対する先入観・偏見というものは多かれ少なかれどうしてもまだあるだろうと思います。
でも,今や精神科は「おかしなひと」「異常者」が行くところではなく,日常の社会生活に適応することがしんどくなったり難しくなったひとが心身(脳も身体の一部ではありますが)の休養をとったり脳内のトラブルをお薬で和らげたりするために訪れるところ,に変わってきていると私は思っています。
そして,精神科と児童精神科ではまた事情が違ってきます。
児童精神科の役割の一部分としては,こどもさんを対象として先ほど書いたような機能を果たすことになるのでしょうけど,発達に関する相談はまた別の話です。
そのこどもさんがもし今社会生活にうまく適応できていないとしたら,それは発達の問題によるものなのか。
発達のアンバランスがあるとしたら,そのこどもさんの場合はどのような形で現れているのか。
そのアンバランスはどのようにしたらカバーできるのか(長所を伸ばし,苦手を補うにはどうすればよいのか)。
今すぐできる工夫,将来に向けて備えるべきこと,利用できる社会資源はどんなものがあるのか。
…そういったことが話し合える場であるだろうと思います。
こどもさんにとってプラスになることを一緒に考える場所,そう思っていただけるととても嬉しいのですが…。
やはり身近なところで受診に反対されていると,なかなかそれを押し切ってこどもさんを児童精神科へ連れて行くのはしんどいことですよね。
もう一度,受診する意味や目的についてみなさんで改めて話し合ってみていただけたらいいな,と思います。

↑ ランキング参加中!よろしければクリックお願いします♪
固定リンク
|
コメント (0)
|
トラックバック (0)
こどもさんが「発達障害かも?」と思えたとき,受診するかどうかを決断してくださるのは,おそらく多くの場合お母さんだろうと思います。
「発達障害かも?」という思いから受診までの間にはさまざまな障壁があると想像しているのですが,たとえば
- 身近なひとが受診に反対している
- 受診先が見つからない
- こどもさんに実際に診断がつくことが不安
- 診断がついたあとの展望がみえない
- …
といったところでしょうか。
ほかにも,私が気付けていない理由がまだまだあるかもしれません。
受診への障壁となるひとつひとつの理由について,私の思うことを書いていこうと思います。
実際に受診を考えていらっしゃるお母さんやお父さんからの疑問や不安を解消する手立てになればいいな,と思っています。

↑ ランキング参加中!よろしければクリックお願いします♪
固定リンク
|
コメント (0)
|
トラックバック (0)
最近はインターネットでも書籍でも,発達障害に関する情報に簡単にアクセスできる時代になりました。
我が子の様子を見ていて,自閉症っぽいかな,多動傾向があるかな,学習障害なのかな,…なんて心配しながらいろいろな情報を集めておられるお母さん方。
さまざまな情報と我が子の姿を照らし合わせ,こういうところは似ているな,こういうところは違ってるな,とチェックして。
お父さんや,ときにはおじいちゃん,おばあちゃんにも相談してみたり。
そうやって,こどもさんの様子をじっくり見ながら「発達障害かも…」と悩み考える時間はとても大切だと思います。
そして,お母さんのなかで,どうしてもその可能性を否定しきれなくなったら。
ぜひ,児童精神科や小児神経科,発達外来などのある病院・診療所を訪れていただきたいと思います。
なぜ突然そんなことを言い出したのか,というと…,
こどもさんの「発達障害かも知れない」部分をいくつか見つけていらっしゃるのに,受診を躊躇っているお母さん方がたくさんいらっしゃることがこの頃とても気になるから。
インターネット掲示板やフォーラムでは,「うちの子は○○なところがありますが,受診したほうがいいでしょうか?」といった相談をたくさん見掛けます。本当にたくさん!
でも,そういう書き込みに返事をくださる方が専門家とは限らないし,専門家であってもなくてもインターネットでの匿名のやりとりで(しかも文章での情報だけを頼りに)責任を持って「正しい」返事をできるひとはひとりもいないのではないでしょうか。
そんな不特定多数がやりとりする場に悩みを綴るよりも,きっと病院を訪れて目の前の医師にきちんと相談したほうがずっとスッキリできる可能性が高いように思います。
どうか思い切って,まずはお近くの受診先を探してみませんか?
今後,このblogで受診にまつわる情報あれこれに触れていきたいなぁ,と思っています。

↑ ランキング参加中!よろしければクリックお願いします♪
固定リンク
|
コメント (0)
|
トラックバック (0)
毎日新聞Webサイトで,
驚くようなニュースが報道されていました。
(以下引用)
『個人情報:担任が占師に児童の障害相談 秋田の小学校』
秋田県男鹿市の小学校に勤務していた男性教諭(40)が、特別支援学級の男子児童について、保護者に無断で名前や障害の程度などを占師に告げ、治療方法を相談していたことが分かった。教諭は「子供の障害が良くなればと考え、相談した」と市教委に説明している。
市教委学校教育課によると、教諭は07年初め、神奈川県内の占師を訪問。児童の名前や生年月日、障害の内容などの個人情報を伝え、「どうしたら良くなるか」と占いを申し込んだ。インターネットの「病気が治った」という書き込みを見て、この占師を知ったという。
教諭が同4月、「占いで、岡山の治療師のところに行けば治る可能性があると言われた」と保護者に話したため、不審に思った保護者が学校に相談して発覚した。市教委と教諭は保護者に謝罪し、占師に連絡して個人情報を削除してもらったという。
教諭は06年4月から同校の特別支援学級を担任しており、今春に県内の他の学校に異動した。同課は「保護者に無断で個人情報を漏らし、占師に頼ったことは不適切だった」と話している。
(引用ここまで)
…。
先生の熱意はわかります。
担当する児童のために,なんとかしてやりたい! という気持ち,すごく大事なことだと思います。
でも。
いくらなんでも,方法がおかしすぎますよね?
個人情報漏洩も教師として当然してはならないことだけど,行き先が占師(しかも遠く離れた県外の!)のところだし,しかもさらに遠く離れた治療師(っていうか,治療師ってどんな職業?)のところへも行くことを検討しているなんて。
もはや,どこにどうツッコんでいいのかわからないんですが。
それだけの熱意があるなら,まずはその子への対応について学内のほかの教員とか,知り合いの医師や心理士とか,身近なひとに相談できたんじゃないのかな。
「(はるか遠くの)治療師のところへ行けば治る可能性があると言われた」と保護者に報告できるくらいには保護者との関係がとれているんだったら,自分が学校でのその児童に対する対応に悩んでいることをまず保護者に報告して,よりよい支援法を見出すために保護者と一緒に地元の医療機関へ相談する道などを考えてみてもよかったんじゃないのかな。
…でも,もしかしたら。
この教諭をサポートする体制も十分には整ってなかったのかもしれません。
まわりに相談できるひともあまりいなくて,先生ひとりで思い詰めて,最終的にこういうやりかたになってしまったのかな。
特別支援教育は,特別支援学級の担当の先生だけがするものではなくて,すべての先生方が取り組んでいくべきもの。
そしてもちろん,特別な支援を必要とするこどもたちへの対応に取り組むのは,学校の先生方だけではないはず。
今回このニュースのような形で明るみに出てきたけれど,これは決してこの先生ひとりの問題じゃない。
特別な支援を必要とするこどもたちに関わるすべての専門家や支援者(教育,医療,福祉,心理,…もちろん親御さんも!)が,それぞれ孤立せずお互いに協力し合って支援体制のネットワークを築けるようにがんばっていかなきゃいけない,ってことなんだろうな,と思います。

↑ ランキング参加中!よろしければクリックお願いします♪
固定リンク
|
コメント (2)
|
トラックバック (0)
世間は夏休みだというのに,最近学校の話ばかり書いていますが。
懲りずに今日も学校ネタです。
外来で診ている小学校低学年の男の子,Aくん。
多動傾向があるようなのですが,お母さんの話をお聞きすると,どうにも学校との関係がうまくいってなさそう です。
宿題が思うように進まず,家で泣いたり暴れたりパニックになるこどものことを心配して受診したお母さん。
「学校ではちゃんと授業を聞いてるんだろうか,先生はうまく教えてくれてるんだろうか」というお母さんの不安な気持ちがよく伝わってきました。
患者さんとお母さんの同意を得て,学校に連絡して学校での様子を担任の先生からお聞きすると…,
「学校では友達とのケンカが絶えないし,授業にも集中できてない。いつも騒ぎの中心にいるタイプ。宿題をやってこないのは家庭の教育の問題。母親がもっとコミュニケーションをとって,愛情を注いでやらないといけないのではないか」とのこと。
ううむ…そうですか。そうきますか。
しかし。
「ところで先生,診察室でもAくんは多少落ち着きに欠けるようでしたが,たとえば多動症を思わせるような感じはないでしょうか?」と問えば,
「たしかにそういう面もある。それなら,Aくんの特性に沿った特別支援教育を行う必要がありますね」と。
…。
先生,診断がつくかつかないかで先生のご意見はそんなにも変わってしまうものなのですか?
それならいっそのこと診断アリにしてしまったほうが,彼にとってはメリットが大きいような(笑)。
Aくん本人やお母さんと相談しながら,Aくんにとっていちばんプラスになるような道を探っていきたいと思います。

↑ ランキング参加中!よろしければクリックお願いします♪
固定リンク
|
コメント (0)
|
トラックバック (0)
先日の学校の先生方との会話を通して,飽きもせずいろいろ考えているところなのですが。
どういうわけなのか,学校と保護者という2者が対立関係になってしまいがちなことが多いことが気になっています。
たとえば,
「うちの子が友達とうまくいかないのは(あるいは,勉強についていけないのは),担任の先生のフォローが足りないから」と保護者が言い,
「○○くんが友達と仲よくできないのは(あるいは,勉強が苦手なのは),家庭での躾がうまくいっていないから」と担任は言う。
そんなことはザラにあるように思います。
こういうとき,間に立たされた○○くん本人はいったい何を思うやら。
そして,保護者が希望して私たち精神科医のところを尋ねてこられた場合には「学校の対応に納得がいきません」という話になり,学校から説得されて本人とご家族が受診に至った場合には本人のための受診というよりもむしろ「母親の本人に対する対応のまずさを指摘してほしい」という学校側の意図が見え隠れしていたり…。
ええ,私としてはどちらの立場に与するつもりもないのですが。
保護者も先生方も,こどもが学校によりうまく適応できることを望んでいるのに,どうして対立しなくちゃいけないんだろう?
お互いにうまく対応できているところを褒め合ったり感謝し合ったりして,情報交換しながら協同してこどもの発達を支えていけばいいのに。
非難し合ったり責任をなすりつけ合ったりしたところで,こどもは変わらないよ?
…そんなことを考えながら,学校とも保護者ともできるだけいい関係を作ろうとしてしまう私は,八方美人の調子イイひとなんだろうか。
学校臨床って,じつに奥が深いですな。

↑ ランキング参加中!よろしければクリックお願いします♪
固定リンク
|
コメント (0)
|
トラックバック (0)