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子どもの心に寄り添って(15)
子どもの閉鎖病棟で、心に傷を抱えた子どもが、いろいろな精神症状を出しています。傷を癒したくて、辛さから逃げ出したくて、その子どもなりの方法を試みています。それは他の子どもから盗みをし、他の子どもと喧嘩し合い、閉鎖病棟から脱出しようとしました。閉鎖病棟が子どもの心の傷を癒せるところになっていないばかりでなく、痛みを繰り返させるところになっていました。いまでも何かにつけて思い出し、思い出すと辛くなり、一向に楽になりません。
統合失調症として子どもだけの閉鎖病棟に収用された子どもの話です。この子どもは精神症状を出していて、医者より統合失調症と診断されたけれど、自分は統合失調症ではなくて、心の傷が疼いていたと気づいていました。同じ閉鎖病棟に入院させられている子ども達も統合失調症ではなくて、心の傷の疼きで苦しんでいる子ども達だと気づいていました。
閉鎖病棟の中で子ども達は苦しみ、その苦しみから逃れるために、問題行動をしてしまい、その問題行動が他の子ども達を苦しめ、自分もまた余計に苦しむ場所になっていて、子ども達の辛さを癒す場所になっていませんでした。病院はその事実を押し隠して、子ども達のために変わろうとしていなかったのでしょう。
本来なら子どもを守り救う病院が、かえって子どもの心の傷を広げ深めていました。この子どもはそのときの辛さが何かにつけて思い出し、今もこの子どもを苦しめ続けている事実を訴えています。
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