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日系サイエンス8月号のブラインドサイトの記事を読んで、私なりの意見を述べてみたいと思います。脳の発生と脳の機能を考えて述べています。
視覚の処理の仕方として、視床扁桃体路があります。これは本能的な恐怖(例えば強い光)を伝えるための神経路だと思われます。この記事にある上丘を経て視床に至る神経路は、眼球の生理的な調節をするための神経路であり、眼球の生理的な調節から生じる情動は、この神経回路から生じていると考えられます。多くの視覚から生じる情動は、大脳皮質で処理された後に扁桃体に情報が送られて、生じていると考えられます。
空間識についてのブラインドサイトが生じるには学習が必要ですから、大脳新皮質で生じているはずです。一次視覚野が破壊されていても、視神経の一部は直に高次視覚野に直に入っている神経繊維があるようですから、高次視覚野で処理された空間情報が前頭前野から直に運動連合やに送られて、意識には上らない皮質反射という形で、ブラインドサイトは生じていると考えられます。また、高次視覚野から扁桃対に送られた情報で、空間視覚から生じる情動が生じているはずです。
ただ、この記事では、高次視覚野に関するDTIなどによる皮質の関与に関しては全く書かれていません。また、紫色を用いて瞳孔の動きからブラインドサイトは上丘以外の領域がブラインドサイトと無関係と書いてあるけれど、ブラインドサイトは瞳孔の動きが全てでないから、この結論は早すぎだと思います。
視覚が正常の人でも、視覚からの空間識で無意識に反応し行動することと、空間識を意識することとは別であり、空間識を意識するには空間識で反応するのより若干遅れている。
ブラインドサイトの存在は、脳として視覚を認知(人間として認識しないが、脳は存在しているとして反応できる)することと、人間として視覚を認識することと、異なる部分があることが分かります。
ひょっとしたら視覚を認識することと空間を認知することと、全く別な、独立した神経回路でなされていて、視覚として統合されて認識されるとき、視覚に空間識が合わさるのではないかと考えられます。ただし視覚として統合されるときには、一次視覚野の存在が必要です。
ブラインドサイトの存在は、脳は具体的な物体を認知していないけれど、空間的に何かが占めている空間識を持っていて、その情報によって潜在意識から反応できます。
極論をすれば、野球について言うなら、バッターはピッチャーが投げたボールを見た瞬間、体が動いてそのボールを打とうとするのですが、ブラインドサイトを持っている人はピッチャーもボールも認識できないけれど、ボールの空間的な存在を知って、バットを振ることができるのではないかと思います。
脳科学から子どもの心の成長を記載した
「頭がよい子に育つ」 諷詠社 1000円
を読まれてみて下さい。
赤沼
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