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号令で動く子ども達
混んでいる電車の中で、高校生ぐらいの子ども達のグループが椅子に座って、わいわいがやがややっていました。引率の大人が「みんな立って、席を譲りましょう。」と言ったところ、子ども達が椅子から立って、通路に立っていた大人達に席を譲りました。私も、他に空いた椅子に掛ける大人がいなかったので、「有り難う」と言って掛けさせてもらいました。
私の側に掛けたご婦人が「素晴らしい子ども達ですね。このような若者達が居ると思うと、日本の将来が明るいですね」と言いました。私も「そうですね。」と短く答えて、それ以上のことを言いませんでした。その車中にいた大人達は腰掛けられて、子ども達に感謝をしていたでしょう。しかし素晴らしい子どもという評価にどことなく違和感を感じました。
確かに席を譲らないよりは譲る子どもの方が、私たち大人から見たら好ましい子どもでしょう。しかし自分たちの前に年配の人がいるのに、号令を受けるまで席を譲ろうとしない子ども達を、私は必ずしも誉めるわけにはいかないと感じていたからです。本当に素晴らしい子どもなら、本当に心が優しい子どもなら、号令を掛けられなくても席を譲るはずだと思ったからです。
運動会などで、号令に従って機敏に動く子ども達を見るのは、頼もしいです。良くここまで練習に耐えて、上手に動けるようになったと感心します。しかし日常生活は別です。指示を受けたらその通りにできることも大切ですが、指示を受けなければ動けない大人がいます。自己中心的で、その人らしい意志がない大人、指示を受けなくては動き出そうとしない大人が世の中に多いように感じます。心が元気な子ども達についてですが、他人に何かを言われる前に、自発的に自分の意志から動くような子供が増えてくれることを願うのは私だけでしょうか?