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母親だけは
不登校、引きこもりなどの、心が辛い状態の子どもを持つ親や、その子どもに関わっている大人についてです。子どもが辛そうにしていると、多くの大人は、子どもが苦しんでいる原因を見つけて、それを解決して、子どもを元気にしようとします。子どもから色々と聞きだしたり、子どもが苦しみだした頃の状況を、その大人なりに分析して、そこから原因を見つけて、その原因を取り除き、子どもの問題を解決しようとします。
しかし多くの場合、子どもは自分が辛いという事実は分かりますが、なぜ自分が辛くなったのか、自覚していません。分かりませんから言葉にできません。自分が辛い原因を、子ども自身が言葉にしたなら、それは子どもの周囲の大人から指摘されたことを、子どもが言葉にして答えただけです。自分ではっきりと見つけ出したのではありません。
大人が子どもが辛くなった原因を見つけて、その原因を取り除いても、子どもの辛さは変わらない場合が多いです。それは大人が見つけた原因が、子どもが辛くなった原因ではない場合があります。また、その原因は、子どもが辛さを表現するきっかけとなっただけで、その原因を生じた他の原因があるという場合もあります。
辛くなった原因を取り除いて、子どもが元気になったように見えても、子どもがよい子を演じて、あたかも元気になったように振る舞っている場合も結構多いです。つまり、大人が見つけた子どもが辛くなる原因は、子どもが辛くなった原因だと大人が理解しただけで、殆どすべての場合間違っているか、ほんの僅か子どもの辛さに関係しているだけです。
現在のどの母親でもそうですが、子どもが辛そうにしていると、その原因を母親が持っている知識から分析してしまい、子どもの心に沿わない結論を導き出してしまいます。子どもの立場から言うなら、母親は子どもが辛いと言うことだけを感じ取ればよいです。子どもが辛いから、母親の周囲に暖かく守ってあげるだけでよいです。後は子どもが母親で自分の辛さを癒して動き出します。母親はそれを待っていればよいです。そして母親以外の大人は、基本的に子どもが辛い状態を解決する能力を持ち合わせていないことに気づくべきです。
子どもの立場からの義務教育
義務教育とは、子どもが学校に行く義務ではなくて、子どもが教育を受けられるような環境を整える大人の義務です。子どもが教育を受けられる環境として、学校が用意されています。現在の学校は管理と学力をつけることに主眼が置かれていて、ありのままの子ども達のあり方に配慮がされていません。
現在の学校に合わない子ども達が増えています。それらの子ども達は学校に行かないで、家庭でその子どもなりの学習を求めています。しかし現在の学校は基本的に家庭でのその子どもなりの家庭学習を認めていません。学校に来られないなら、学校に代わる場所に行くことを求めています。学校に行こうとしない子どもを学校に行かせようとするのが義務教育ではありません。
子どもの学習の場所は学校だけではありません。学校で教える知識が子どもの学習の全てでもありません。子どもは学校で学習しても良いし、家庭でその子どもなりに学習して良いはずです。学校に行こうとしない子ども、学校で学習を希望しない子どもについての義務教育とは、子どもが家庭でその子どもなりに学習できる環境を整えるのが、子どもの立場からの義務教育です。
今の学校と子どもの心
今の学校教育は、予め決められた学力に、子ども達の学力を到達させようとするものです。大人や学校関係者が子ども達に求めているものです。それは一部の子ども達にとって、まるで腹一杯なのに、もっと食べろ、もっと食べろと言って、子どもの口の中に食べ物を押し込むのに似ています。
それでも子どもの方は、腹一杯でこれ以上食べられないのに、一生懸命口の中に押し込まれた食べ物を飲み込もうとしています。しかしそれ以上飲み込めなくて、辛くなって、食べ物を拒否するようになっています。
子ども達の見かけとは異なって、学校や勉強を嫌がるようになっています。その様な子ども達の間で虐めが無くなりませんし、不登校の子どもが依然として多数出ています。犯罪行動を起こす子ども、病気の症状を出して治療を受けている子どもも多いです。今まではそれらの原因を、子ども達の性格や、家庭のあり方に求められてきています。
子ども達は言葉で、学校が楽しい、勉強が楽しいと言います。先生や大人達は、子ども達のこの言葉を信じていますが、子ども達の本音は違うようです。子ども達は大人の前では、大人の喜ぶような言葉を発しますが、安心して話せる人には学校が辛い、勉強が辛いことを言っています。
8)知識からの行動が大変に難しい
知識からの行動は人間特有の能力でです。基本的に自然淘汰からの説明はできません。子どもの脳の成熟の仕組みから説明されます。知的な反応は前頭前野で行われます。しかし前頭前野と脳の各部分を結びつける神経繊維の髄鞘化は思春期まで完成しません。
つまり子どもは思春期を過ぎないと、大人と全く同じような思考活動はできないことになります。その髄鞘化の程度が増すほど、子どもは大人と同じような思考活動ができるようになります。そして最後まで大人と同じように思考活動ができない部分は、経験的に、情動を調節する能力のようです。
大人では上手に情動を知的な思考活動から調節して、行動や反応が可能ですが、子どもは思春期を過ぎるまで、なかなか上手に情動を調節して、知的活動を行うことが下手か、できません。子どもはどうしても情動からの行動をや反応をしてしまいがちです。