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< 母親に向かって荒れる子どもについて | メイン | 子どもの心を理解する >
2009.05.20 10:08 |  診療  |  研究  |  生活 / くらし  |  その他(一般)  |  office  | 推薦数 : 0

親の会

親の会

 不登校・引きこもりの子供を持つ親の会がたくさんあります。そこでは主として母親が、不登校・引きこもりの子どもへの対応で辛い思いを述べあって、辛い心を癒しあっています。そこでは主催者、不登校・引きこもりの子どもの問題を終えた親、不登校・引きこもりの経験者たちのアドバイスを受けて、その母親なりの対応法を模索しています。母親達は親の会から元気を貰って、気持ちを新たにして、家に帰って自分の子どもへの対応を続けています。

 不登校・引きこもりの渦中にある子ども達は、基本的に母親が元気で、自分たちの心に沿って、自分たちへの対応を続けてくれる方が嬉しいです。ただしそのように感じられる子どもは、かなり母親から子どもの心に沿った対応を受けて、かなり元気になってきた子どもの場合です。不登校・引きこもりの子ども達の内で、日々の生活が辛すぎて、絶えず母親の存在が必要な子どもは、母親を親の会に出席させようとはしません。母親が楽になるより、自分が少しでも楽になる方を優先するからです。

 不登校・引きこもりが母親から認められた場合や、その子どもなりに何か楽しみを見つけられて、母親が子どもから離れていても辛くならなくなったとき、子どもは母親を親の会に出席させてくれます。そのような子どもは自分が必要なときに母親が居てくれればよいからです。しかし自分が必要なときに母親が居てくれていても、その母親に元気がないと、子どもはそれだけで大変に辛くなります。母親の元気がない姿が、現在の自分を肯定してくれていないと感じ取ってしまうからです。

 母親の姿が元気だと、子どもは母親が自分を否定していない(肯定しているとは必ずしも感じていないようです)と感じられて、子どもは辛くならないからです。ですから、母親が親の会に出席して、より元気になってくれていた方が、子どもは嬉しいのです。母親がより元気になると、子どもは母親が自分を肯定してくれていると感じ出します。

 多くの親の会では、は主催者、不登校・引きこもりの子どもの問題を終えた親、不登校・引きこもりの経験者たちが、辛い子どもの心に沿った対応をアドバイスしてくれるので、そのアドバイスに基づいて母親が対応を続けると、子ども達は元気になっていきます。しかし母親の対応は受け売りですし、親の会から母親が貰ったアドバイスも全てが全て、母親の子どもの心に沿っているわけではないです。そのことから、子どもはどうしても母親を完全に信頼し切れません。何かはっきりと分からないけれど、子どもは母親に一抹の不満を感じてしまっています。

 不登校・引きこもりの渦中にある子どもが、そして経験者の子ども達が、親の会とは傷のなめ合いだと言う場合があります。母親達だけが辛い心を癒しあって、母親が楽になっても、子どもを楽にはしてくれていないという意味です。確かに苦しくて、苦しくて、全く動けなかった頃より子どもは元気になったでしょうが、それでも未だ子どもは辛い状態にあります。それ以上十分にはエネルギーを貯められません。しかし母親の方では、以前より子どもが元気になったので、今の対応を続けておけばますます子どもは元気になり、エネルギーを貯めて、社会と関わり出すと、自立した大人になれると考えてしまいます。

 不登校・引きこもりの子ども達は親に子どもの心に沿って変わって貰うことを求めています。親だけが楽になって貰うことを望んでいないのです。親が楽になったら、その楽さを子どもに還元して欲しいと願っています。母達はそのつもりでいるのでしょうが、それはあくまでも親のつもりです。実際に子どもは多くの部分で母親に支えられているのですが、子ども達の受け取り方としては、十分親に支えられていないと感じています。それどころか、親が元気になって、子どもへの対応が子どもの心に沿わなくなっていくと、子どもは親が親の会に参加するのを嫌がり出します。

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