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2008.10.09 07:32 |  診療  |  研究  |  生活 / くらし  |  その他(一般)  |  office  | 推薦数 : 0

辛い子どもはなぜ辛いか(3)

 哺乳類が嫌悪刺激を受けたとき、その動物は逃げます。逃げられないときには暴れます。暴れられないときには、すくみの状態(人間では自律神経症状や精神症状を出している状態)になります。人間の子どもでは、嫌悪刺激を受けると、刺激を受けた瞬間は辛くなり逃げます。逃げられると辛くはないです。逃げられると、子どもはその時の辛さを信頼する大人に、多くは母親に話します。しかし信頼する大人が子どもが辛くて逃げてきた理由を理解しないと、辛くなる原因に出会っても、子どもはだんだん逃げられなくなります。

 逃げられないときには、子どもを辛くする原因が人間である場合、子どもはいわゆる”よい子”を演じます。見かけ上はとても大人や周囲の要求を受け入れて何も問題がないように振る舞います。子どもが”よい子”を演じると、子どもを辛くしている大人は子どものために良いことをしていると判断しますが、子どもはとても辛い状態にあります。その辛さに耐えています。”よい子”を演じているこどもは、いつもよい子を演じているのではないです。子どもを辛くする大人がいない所では、子どもはそれまでの辛さを昇華して心を安定させる必要があります。多くの場合、子どもは自分を辛くした大人が要求したことの逆をします。大人から見たら問題行動をすることが多いです。つまり陰で物を壊したり、万引きなどの盗みをしたり、いじめをしたりします。

 ”よい子”を演じる辛さに耐えられなくなったとき子どもは暴れます。暴れられてその後処罰を受けなければ、子どもは辛くなりません。しかしまたよい子を演じなければなりませんが、すぐに限界が来ます。子どもが暴れたときに、子どもが破壊する物の多くは、子どもを辛くしている大人自身ですが、力関係で大人を攻撃できないことが多いので、その大人が大切にしている物であったり、暴れることでその大人が困るようなことです。それは大人がすぐに、子どもの暴れているのを力で押さえ込むことになります。暴れる子どもを問題のある子どもとして矯正しようとします。大人から見たら子どもが暴れることが問題ですが、子どもから見たら、暴れなければならない程辛い状況に、大人が追い込んだことが問題なのです。

 その子どもが暴れるのを大人の力で押さえつけて暴れられなくなると、子どもは自律神経の症状や精神症状を出して動けなくなります。見るからに辛い状態ですが、子どもは辛いと言って理解して貰える大人にしか辛いとは言いません。親は子どもが辛くなっている原因を理解しませんから、子どもは原因もなくこれらの病気の症状を出していると判断して、子どもが病気だと判断して、子どもを病院に連れて行きます。現在の医者の多くは子どもが神経症状や精神症状を出していると、病気だと考えます。病気だから治療をしなければならないと考えて、子どもに薬を飲ませ始めます。親も医者から子どもが病気だと言われると、子どもの病気を治そうとして一生懸命薬を飲ませようとします。

 子どもの立場から言うなら、子どもには辛くなる原因があるが、それを親が理解しない。子どもが辛いから病気の症状を出しているのに、子どもを病気として治療することは、子どもは病気の症状すら出してはいけないと潜在意識で判断して、ますます辛くなります。ますます病気の症状を悪化させていきます。

 子どもは大人の理解できない理由で辛くなっています。子どもは自分の辛さを言葉でも言っているけれど、大人が理解できないから、子どもの言葉を信用しないで、子どもに辛い原因を与え続けています。だから子どもは行動や症状で自分の辛さを表現して、言葉では辛いと言わなくなります。

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