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週刊新潮7月3日号 全国15万人「不登校の真実」 新藤由起著作 からの抜粋

 一般に、子供が「学校へ行けない」事態は、自身が心理的に辛い状態なのを最も身近な大人~親や教師へ「気付いて欲しい」サインでもある。傷ついた心の回復抜きに、形骸的な登校を強いても抜本的解決にはほど遠い。先の赤沼氏が言う。「大人と違い、子供は自身で成長しようとする生命力に溢れています。例えどんなに嫌なことがあっても、それを上回る楽しみや喜びがあれば、強制せずとも自ら学校へ向かう。傷さえ癒えれば、本能で子供の集団を求めていく。子供は本来、同世代の子供と交わるのが何より好きだからです」

 現在、これほど不登校が増加しているのは、子供が心を解放して”一息付ける場所”を失ったことにも関係が深いと同氏は続ける。「寄り道して探検したり、親に内緒で秘密基地を作ったりと、かつての子供なら誰もが自然の中で、自分の傷を癒せる場所を持っていた。これは心の自然治癒力を高めるのに非常に有効で、日々のうっぷん晴らしが出来なければ、一杯になるまで耐え抜いて、やがて潰れるだけ。過度な管理と干渉は、事件から命を守れる一方で、子供の心を殺す側面もあるのです」

 「近頃の子供は弱くなった」と嘆くのは容易いが、その環境を築くいてきたのは我々大人であるのを忘れてはならない。



 豊かな時代だからこそ、ストレスに弱くなる」と断言する。

「生まれたときから豊富な物資に囲まれて育った子供にとって、「あって当然のもの」が何か一つでも欠けることで受けるストレスは、「無くて当然」で育った大人世代には想像が及ばないほど凄まじいもの。現代人が僅かな時間の停電や断水にも膨大なストレスを受けるのと同じ道理です」
 「給食にお菓子とジュースが付いてこない」と登校苦痛を訴える六歳児にたいして、「どんでもない!」 と驚愕する前に、「あるのが当たり前」で育ってきた生い立ちを顧みる必要がある。

 とはいえ、子供が上げる不登校の”理由”を「言葉通りに鵜呑みにするのはキケン とも同士は助言する。「「何か嫌だ」という感情を、その子がともとも表現しやすい、あるいは周囲に一番理解されやすい内容で語る場合が多いからです。中には大人の誘導尋問に促されるまま「これが原因だ」とうなずかざるを得ない状況もある。語彙も乏しい子供が、低年齢ほど心内を上手に説明できるはずがないのをまず踏まえるべきです。

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