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< 親に潰されて不登校に陥る子ども達 | メイン | 週刊新潮7月3日号 全国15万人「不登校... >
2008.08.20 11:06 |  診療  |  研究  |  生活 / くらし  |  その他(一般)  |  office  | 推薦数 : 2

不登校を「心の病気」として正当化

不登校を「心の病気」として正当化

 不登校の子ども(小、中、高校年齢)は学校内でいろいろな辛い経験を繰り返した結果、学校や学校に関するものを見たり意識すると反射的に辛くなるようになっています。いろいろな病気の症状を出すようになっています。その辛さや病気の症状を生じる心の反応は潜在意識の領域で行われていますから、子ども自身はなぜ自分が辛くなり病気の症状を出すのか理解できません。

 その子どもから親やその他の大人がいろいろな事を聞きただして、なぜ子どもが学校に行けないのか、なぜ辛い症状を出しているのか、その原因を見つけようとしています。しかしはっきりとした原因を見つけられません。もしその原因を見つけられたと親や大人が思って不登校の子どもに対応をしても、子どもの不登校問題は一向に良くなりません。親や大人が子どもの不登校問題の原因と考えたことが、原因でない場合が多いからです。そこで多くの親は子どもが病気ではないかと思い、子どもを病院に連れて行きます。

 医者(殆ど全ての医者は子どもがなぜ不登校になったのかその心の仕組みを知りません)は子どもが出している症状から、子どもが病気だと診断します。子どもが客観的に病気だという証拠はどこにもありません。医者に子どもが病気だと言われると、子どもが病気だからいろいろな病気の症状を出して学校に行けないと親は納得します。今までの親の対応で効果が得られなかったのは病気のためだったと理解します。親は安心して子どもに学校を休ませることができます。一生懸命子どもに薬を飲ませて、一日も早く学校に行かせようとします。

 子どもは医者から病気だと言われても、自分が辛いことに変わりがありません。病気として受ける対応でより辛くなる子どもは、病気としての対応を拒否してしまいます。病気として対応を受けると楽になる(薬の効果が子どもを楽にした場合、親の対応が優しくなったので子どもが楽になった場合)子どもは、自分は病気だと納得して病気としての対応を受け入れてしまいます。

 親は誰でも行く学校に、自分の子どもが行けない事実をとても辛く感じます。法律的に行かさなければならない学校(小、中学校)に自分の子どもが行けないのは、自分の子育てが間違っていたと考えてしまい、余計辛くなっています。子どもを学校に行かそうとする対応で子どもがますます辛くなり、暴れたり病気の症状を強めていく現実をとても耐えられません。

 しかし子どもが病気だったら子どもが学校に行こうとしないで、いろいろな病気の症状を出す現実を親は納得できて許せます。今まで子どもの不登校問題で苦しんできた親自身がとても楽になります。病気なら子どもが学校に行けないのは当たり前であり、親としての子育てに疑問を感じたり、親自身を責める必要が無くなります。子どもの病気を治しさえすれば親の義務が果たせると考えます。その結果親は子どもを一生懸命病院に連れて行き、薬を飲ませようとします。

 多くの不登校の子どもは、自分が学校に行こうとすることで辛くなることをよく知っています。薬を飲んでも学校で辛くなることに変わりがありません。すぐに薬を飲もうとしなくなります。けれど子どもの中には薬を飲むことで楽になり、以後薬を飲むことを希望するようになる子どもも出てきます。そのような子どもは薬で自分の辛さが解決すると信じるようになり、医者が言う病気であることも信じてしまいます。

 長い年月不登校問題や自分の病気のような症状に苦しんでいる子どもでは、その涌き上がってくる辛さに耐えきれなくなっています。薬を飲めばその辛さから逃れられると判断した子どもは自分から進んで薬を飲もうとします。原因の分からない自分の辛さを病気だと思えば子ども自身も納得できる場合があります。親から薬を飲んで欲しいという要求を受け入れることで親からの責めが少なくなり楽になった子どもは、親の希望に添って薬を飲み続けます。

 薬が効かなくても親からの責め(不登校の子どもが辛い状態にあることを悪いことだと責める)を避けるために薬を飲み続けることで、薬を飲み続けることの習慣ができます。親からの責めがなくても、無意識に、時間的に薬を飲もうとしますし、薬を飲まないととても不安になります。不登校であることの不安に、薬を飲む習慣がとぎれる不安が重なってとても辛くなります。どうしても薬を止められなくなります。

 一度薬を飲む習慣が付きますと、薬を休むことができなくなります。不登校の子どもは不登校であると言うことだけで不安を生じやすいところに、習慣化していることを止めることの不安(一種の葛藤状態)が重責してとても辛くなるからです。つまり薬を飲む習慣が付いた子どもは薬を止められないという理由からも、自分は病気であると認識するようになります。

 一度自分を病気だと信じ込んだ子どもの病識を取り除くことは大変に難しいです。病気だと信じ込んだ不登校の子どもは、病気を治すことに一生懸命でも、子どもを辛くする刺激から逃げ出すことを考えません。子どもが気づかなくても子どもが辛くなる刺激にさらされ続けていますからとても辛い状態にあります。それを薬を飲むことで、薬を飲むことで治ると信じ込んで、楽になろうと一生懸命薬を飲み続けています。そのような子どもに「君は病気でないから、薬を飲んでも意味がない」と言っても、とても受け入れてくれません。

 現在の医学では、精神疾患(精神疾患の存在は医者の誤解です)は治らないと信じられています。幾ら症状が無くなって元気になっても、それは精神疾患が緩解したと考えられるだけで、治ったとは考えられていません。つまり一度精神疾患の診断がつくと一生その診断がつきまといます。その後の子どもの一生は障害者として扱われます。子ども自身も自分を障害者として信じ込んでしまいます。それはその子どもの可能性を奪ってしまうものです。本当に悲しいことです。

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