不登校と引きこもり
< これからの話は不登校状態の子どもに限定しての話です。不登校状態の子どもについて、学校や学校に関する物で疼く心の傷は、子どもに心の傷を疼かす物から逃げるという回避行動を取らせます。心の傷を疼かす物から回避できないときには、時に心の傷を疼かすその物、またはその心の傷を疼かす物を子どもに与えようとする人を攻撃することもありますが、多くは子ども自身の内面に向かっていき、神経症状(自律神経の症状)や精神症状(自傷行為を含める)などの病的な症状を出すようになります。時には自分の心の中に別人格を作って、その自分で作った人格の中に逃げ込んでしまう子どももいます。
まだ公には認められていませんが、不登校状態の子どもは学校や学校に関する物で疼く心の傷を持っています。学校の建物、学校という概念、先生などで心の傷が疼いて、子どもはとても辛くなります。学校や学校に関する物で疼く心の傷がもう少し深まった子どもでは、友達や学用品、近所の人でも辛くなります。それらの不登校状態の子どもはその辛さを回避するために、学校や学校に関する物がない所に居続けようとします。
子どもの家の外には学校や学校に関する物がたくさんあります。不登校状態の子どもが自分の家の外に自分の辛い心を癒す物を見つけられないとき、子どもは家の中に留まろうとします。子どもにとって家の中は長年住み慣れた、安心して生活ができる場所です。家の中には学用品や学校に行っている兄弟など、学校に関する物がありますが、それ以上に家の中は子どもにとって安心できる場所です。子どもの辛い心を癒す母親がいて、漫画やゲーム、テレビ、ビデオ、CDなどがあるからです。不登校状態の子どもが引きこもりやすい理由です。
子どもの家の外に、不登校状態の子どもを辛くする学校や学校に関する物があっても、子どもが家の外にその子どもをとても楽しくするような物、例えば買い物、学校以外のクラブ活動、大好きな友達などがあると、子どもはその時だけ家から出て行けます。家の外にある子どもを楽しくさせるものが子どもを多いに楽しませられるときには、子どもは楽しそうにして家の外に出て行けます。周囲の大人から見たら、その不登校状態の子どもがどうして学校に行けないのか、学校に行こうとしないのか全く理解できなくなります。それだけ元気なら必ず学校に行けるはずだと理解します。その子どもが学校をずる休みをしているとか怠けて学校に行こうとしていないとか判断するようになります。
不登校状態の子どもは家の中で学校に関する物を見たり意識しないと、普通の子どもと同じような生活が可能です。又学校に関する物を見たり意識したりしても、母親という子どもの辛い心を強く癒す存在があるので辛くなりません。所が母親が不登校状態の子どもに学校という概念を与えたり、学校に関する物を与えると、子どもは大変に辛くなり、母親に暴力を振るいますし、母親を拒否して自分の部屋に逃げ込みます。自分の部屋に閉じこもって出てこようとはしなくなります。いわゆる閉じこもりと表現できる状態です。
子どもが自分の部屋に閉じこもっても、又は自分の部屋に閉じこもれなくても、子どもが依然として学校や学校に関する物を与え続けられて、子どもの心の傷が疼き続けると、子どもは親に向かって暴力を振るいますし、暴れて部屋の中を破壊します。子どもの性格として暴れられない子ども、親の力で押さえつけられて暴れられない子どもは、いろいろな神経症状や精神症状を出すようになります。場合によっては自分の心の中に別の人格を作ってその人格に逃げ込んで自分を守ろうとします。
また年長の子どもでは、親が学校や学校に関する物から子どもを守ったとしても、その子どもがその時まで成長する過程で植え付けられた”学校には行かなくてはならない”という知識を思い出して、自分で思い出した知識からの学校や学校に関する物で心の傷を疼かせて、親に暴力を振るったり、部屋の中を破壊したり、神経症状や精神症状を出すようになります。
上記のように不登校状態の子どもがどのように引きこもっているのか、どのような症状を出しているのかという観察から子どもの心の状態を理解することができます。親や大人達には気づかれていないけれど、子どもに加わっている心の傷を疼かす物の存在を知ることができます。多くの不登校状態の子どもでは、子どもの心の傷を疼かす物は学校や学校に関する物です。
親が子どもから学校や学校に関する物を取り除いてあげると、そして家の中で子どもが目一杯楽しく過ごして心の傷を癒せたなら、子どもは親に反対されても引きこもりを止めて、”その子どもなり”に家の外すなわち社会と関わろうとします。子どもが必要と感じたら、学校に戻ったり、別の学校を求めて行動(本による勉強)するようになります。
これらの子ども特有の、その子どもなりに自分の問題を解決して社会に出て行こうとする能力がある事実を、多くの大人は知りません。又教えられても信じようとしません。それは大人にない能力なので、大人には分からないからです。それ故に子どもは親から、大人から信頼されていないと感じるようになります。信頼されていないと感じている子どもは、親や大人に向かって「信頼して欲しい」という意味の問題行動をするようになります。
それと同時に多くの大人は社会常識に縛られていて、”その子どもなり”という個々の子どもの特性から生じる心の成長を認められません。その大人の思いを子どもに押しつけて不登校問題を解決しようとする大人が多いです。粘土細工で人形を作るように、大人は自分の思うように子どもを作り直すことができると考えています。
それは未だ心に余裕のない子どもにはとても受け入れられないです。不登校状態の子どもは、そのの子どもが持っている能力とエネルギーからその子どもは不登校問題を解決しようとしています。それ以外の解決法で子どもは自分の不登校問題を解決できません。不登校問題の解決には、個々の子どもの”その子どもなり”の成長がとても大切です。
不登校状態の子どもの問題解決は、学校や学校に関する物で疼く、子どもの心の傷に注目することで可能になります。不登校状態の子どもの心の傷がどの程度に重症なのか親は知ることができません。分からなければ親は子どもの心の傷が最悪の状態であると考えて、子どもを子どもから見て安全な(学校や学校に関する物がほとんど無い)家の中に積極的に引きこもらせてあげると良いです。家の中に引きこもらせて、毎日の生活を可能な限り楽しませてあげて下さい。
多くの大人は子どもが家の中で楽しく過ごすと、大人がそうであるように、子どもはその楽しさばかりに依存して、怠けて、一生その楽しみだけをして社会に出て行こうとしなくなると考えています。けれど子どもは大人と違ってそのようなことはありません。子どもは生活をいっぱい楽しんで心の傷が癒えると、その楽しさを卒業して社会に出て行こうとします。それが大人と子どもの心の違いです。不登校状態の子どもは引きこもって、可能な限り引きこもりの生活を楽しんだほうが、早く心の傷が癒えて不登校問題を解決できます。親もその方がありがたいはずです。
不登校状態の子どもが安心して引きこもられるようにしてあげると、引きこもらなくてはならない子どもは安心して引きこもります。家の中で心の傷を疼かすこともなく心の傷を癒して、エネルギーを貯めていきます。心の傷が癒えてエネルギーが貯まってくると、親がもっと引きこもっているようにと引き止めても、それをはねのけて子どもは家の外の社会と関わっていきます。その子どもなりの生き方を求めて引きこもりながら動いていきます。そのような心の成長の仕方は大人にはない成長の仕方です。
引きこもる必要のない子どもは、親が子どもに引きこもるように対応をしても、それを振り切ってその子どもなりに家の外の社会と関わっていきます。つまり親は子どもが不登校状態だと気づいたなら、子どもが安心して家の中に引きこもられる対応を取ることで、親が子どもに安心して引きこもられるようにすることで、子どもは自分の心の傷の程度に応じてその子どもなりに上手に引きこもったり、引きこもらないでその子どもなりに家の外の社会と関わり、その関わりをどんどん広げていってくれます。それが一番早くて確実な、不登校問題の解決法です。