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< 不登校を生きたとしてとらえることについて... | メイン | 不登校と引きこもり >
2008.06.11 18:52 |  診療  |  研究  |  生活 / くらし  |  office  | 推薦数 : 0

引きこもりに見られる二つの形

 引きこもっている子どもを周囲の大人が見たとき、”引きこもりは問題だ、引きこもりをさせてはならない”と感じる大人が多いです。子どもを引きこもらせてはいけないと考える大人が多いです。”子どもは友達や社会と関わって元気に成長するものだ、子どもの社会性を育てるのに必要なことだ”と考えるのが現在の常識であり、それを多くの大人が信じて子どもに求めています。
 引きこもっている子どもの立場から言うなら、子どもは好きこのんで引きこもろうとしていないです。子どもは本能として引きこもることを好みません。子どもは自分が属している環境に順応して成長しようとします。自分から友達を求めて社会に出て行こうとします。心が元気な子どもは、その子どもなりに自分から学校に行こうとしますし、友達と交わろうとします。
 子どもが引きこもる理由は、家の外に、子どもの部屋の外に、その子どもを辛くする物があるから、子どもはその辛い物を避けるために、辛くない家の中に、辛くない自分の部屋に引きこもります。家の外に、子どもの部屋の外に、その子どもを辛くする物がなくなると家の中に、自分の部屋の中に、子どもは引きこもらなくなります。子どもが引きこもるのは子どもに原因があるのではなくて、家の外に、子どもの部屋の外に、子どもが引きこもらなくてはならない原因があります。ただし子どもが引きこもらなくてはならない原因を、親や大人たちが理解できないから見つけられないだけです。
 引きこもっている子どもは、引きこもらないと辛くて辛くて死にそうになります。その辛さにより自分を維持できないから、辛さのないところに引きこもる必要があります。引きこもった状態で辛い自分の心を癒そうとしています。辛い自分の心を癒せたなら、引きこもっている場所でその子どもなりに楽しく成長できたなら、家の外の、子どもの部屋の外の、今まで自分を辛くしていた物に対して辛さを感じなくなり、引きこもりを止めてその子どもなりに元気に活動を始めます。
 引きこもっていても辛い自分の心を癒せないとき、引きこもっている場所で子どもは問題行動を起こしたり、いろいろな病気の症状を出し続けます。自分の部屋に引きこもっている子どもは、もうそれ以上に引きこもる場所がないから、子どもは自分の心の中に別の人格を作ってその人格に逃げ込むこともあります。その姿を周囲の大人が見たとき、いわゆる精神病になったと判断をすることになります。
 引きこもりには二つの形があります。一つは引きこもっている場所で子どもの辛い心を癒せて、エネルギーをためている子どもの引きこもりの形です。この子どもが引きこもっている場所を子どもの心にとって「安全な場所」と表現しておきます。もう一つは引きこもっていてもまだ辛くて、自分の命を維持するのに精一杯で、エネルギーをためられないばかりかますますエネルギーを失ってしまう引きこもりの形です。この子どもが引きこもっている場所を子どもの心にとって「安全でない場所」と表現しておきます。
 多くの大人が子どもの引きこもりを認められないのは、「安全でない場所」に引きこもっている子どもがますますそのエネルギーを失っていく姿を見て、その姿を全ての引きこもりの子どもの姿として考えています。「安全でない場所」に引きこもって苦しんでいる子どもを、引きこもりが問題だと判断する大人は何とかして引きこもりを止めさせようとします。その大人がする対応自体がますます引きこもっている子どもを辛くして、「安全でない場所」をますます安全でなくして、子どもは動けなくなり、問題行動を起こしたり、いろいろな病気の症状を出し強めていきます。
 子どもが引きこもる理由は、家の外に、子どもの部屋の外に、その子どもを辛 子どもの本能として、元来子どもは引きこもることを好みません。けれど引きこもる子どもは、その子どもにとって引きこもらなくてはならない辛い物がその子どもの周囲にあるから、その子どもを辛くする物がない「安全な場所」に引きこもろうとします。辛い状態の子供にとって、「安全な場所」に引きこもって、そこで辛い心を癒してエネルギーをため、自分の心の状態に合わせて、自分が蓄えたエネルギーに合わせて、「安全な場所」から出て行き、自分の部屋の外の、自分の家の外の社会と関わる関わり方が、その子どもにとって一番確実で早く安全な心の成長の仕方です。

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