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2007.05.21 05:43 |  診療  |  研究  |  生活 / くらし  |  office  | 推薦数 : 0

脳内での情報処理 (2)

 このように視覚情報を得ると一方では認知という形で記憶され、人間の大人では今までの経験に基づいた反応をすることになりますが、子どもや人間以外の動物では、その時生じていた情動からの情動反応や情動行動をすることになります。

 

他方ではその視覚情報は大脳辺縁系扁桃体に送られて、その時生じていた情動の神経回路と連合して、その視覚情報に対する情動記憶を作ります。それ以後の情動反応を生じることになります。

 この認知という形での記憶は一時記憶であり、時間とともに消失してしまいます。認知という役目をするタグ(記憶があるところの情報を持った神経細胞)の役目が無くなります。同一の認知を繰り返すことで、又は強い情動記憶を伴った場合には、このタグは永久記憶としてワーキングエリアに残ります。

 

そうなるとこのタグが選択されたときには、そのタグに相当する記憶が呼び起こされて(トップダウン)それと同時にその記憶に基づく反応行動を生じます。またその記憶が呼び起こされたその情報が大脳辺縁系に送られて、その記憶ができたときの情動回路が機能して、体中に情動を表現するようになります。

 この永久記憶になったタグが呼び起こされたときに生じる記憶内容や情動表現内容を、そのタグ=概念のクオリアと呼びます。このクオリアがその概念にその個体なりの重要な意味合いを与えます。

 

例えば梅干しを知らない人が梅干しを見ても唾液は出ませんが、梅干しを食べた人は、梅干しを見ただけでも唾液が出てきます。西洋の人は日本のお化けを怖がりませんが、日本人は日本のお化けを怖がりますし、西洋のお化けを怖がりません。

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