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大人は子どもの時期を経て大人になっています。子どもだった時期の楽しかったこと、辛かったこと、自分の生き方の転機になったことなどを思い出すことができます。親は自分が子どもだった頃のことを思いだし、その記憶を参考にして子育てをしています。子どもの心を理解するときにも、自分が子どもだった頃の経験から、子どもの心を理解できると考えています。
子どもが何か問題行動や事件を起こすと、大人の経験からその原因を考えて対処していきます。多くの大人は、この大人の経験から考えた原因や対処法に理解ができます。納得して子どもへの対応をしますが、その大人の経験から考えた原因や対処法に子ども達が納得できていないことを大人達は気づいていません。
大人達が考えた原因や対処法に不満や反感を持つ子供達が多くなっています。その大人達への不満や反感が、新たな子ども達の問題行動や事件になっていることにも、大人達は気づいていません。
大人の体も心も、子どもの体や心を単純に延長した延長線上にあるのではないです。体に関しては思春期という体に大きな変化があるので、その体の変化がはっきりと目に見えるので、人は体という意味では大人と子どもと区別して考えることが可能です。
ところが心に関しては、子どもの心と大人の心との違いが直接目に見えません。知識や運動能力などは年齢とともに増加していきます。この事実から、子どもの心はただ未熟なだけで、ただ能力が低いだけで、年齢とともに子どもの心は知識や運動能力を高めていって、成熟した大人の心になると考えています。子どもの心は知識や運動能力を高めさえすれば、大人の心になると考えています。子どもの心を大人と同じように扱ってあげることが、子どもの心を早く大人の心にする方法だと考えています。現在の学校教育はそれを目指しているようです。
私たちのように、極限状態の子ども達への対応をしていると、大人達が自分たちの経験から考える子どもの心とは、子ども達の心が大きく異なっていることに気がつきます。大人が子どもの心を理解していないけれど、子ども達が一生懸命大人の思いに合わせようとしている子どもの心がわかってきます。大人達が見ている子どもの姿とは、子どもが一生懸命大人の思いに自分を合わせようとして、合わせられているときの姿です。子どもの方では未だ余裕があって、大人の思いに子どもの心を合わせている姿を大人が見て、大人は子どもの心がわかっている、自分の子どもへの対応は間違っていないと判断しています。