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2006.11.23 02:27 |  診療  |  kengo  | 推薦数 : 3

乳幼児の便秘

1.乳幼児の食物繊維不足の解消に、まずミカンや果物を多用するように指導しています。野菜が食べられれば良いのですが、野菜特有の香りや苦みが苦手なこどもが多いので、すぐにいっぱいとれる食物繊維としては、やはり果物から始めるのが良いのかなと思っています。

2.乳幼児の便秘に対しては基本的に下剤を使わないようにしています。おとなと違ってこどもの便秘は機能性便秘です。腹筋や腸の蠕動筋が弱いので、便性が硬くなるとすぐに便秘します。特に乳児では、母乳栄養児の顆粒便のような便性でないと、すぐに便秘してしまいます。ですから、下剤を使って強引に出すよりも、便性を柔らかく維持する工夫に重点を置いて治療をしています。

3.便性を柔らかく維持する工夫としては、なんと言っても乳酸菌です。医家向けの乳酸菌製剤の中で唯一生きていて腸までとどく乳酸菌をヤクルトが出していますので、これを多めに大人量ぐらいまで使います。これでだめなら、医家向けオリゴ糖製剤であるモニラック(ラクツロース)を追加しています。マルツエキスでも良いのかもしれません。

4.これらの工夫をしても腸の動きが悪い場合、腹壁の緊張が強すぎて便秘する過敏性腸症候群のような場合、何となくひ弱な感じを受ける場合など、胃腸虚弱が便秘に影響していると思える場合には、下剤の入っていない漢方薬である小建中湯を加えています。この処方は下痢と便秘の双方に適応のあるユニークで、西洋医学的には理解しにくい処方ですが、よく効きます。これを服用していると夜尿も改善し、風邪を引きにくくなるようです。

5.さらに、体力、食欲、気力のない虚弱児の便秘には、漢方薬の補剤を多めに使うと、それだけで排便が良くなることがよくあります。よく使う補剤は、構成生薬が蒼朮でなく白朮である四君子湯、白朮の補中益気湯、白朮の六君子湯などです。蒼朮入りの同名のエキス剤は辛くて香りが強すぎて飲ませにくいようです。

 以上の工夫でほとんどのこども達の便秘を解消できると思いますが、何か、ご意見、ご感想、アイデアがございましたら、コメントをお寄せください。

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小建中湯やオウギ建中湯を、私も、よく処方しています。か細い感じの手足の冷たい子には、良く効く様に思っています。逞しい感じの子には、(ひどい場合は)大承気湯や(軽度の時は)腸胃承気湯は、如何でしょうか?経験ありましたら、ご教授お願い致します。
written by masa / 2006.11.24 20:31
 私は大承気湯は子供に使った経験がありませんが、調胃承気湯は良いかもしれませんね。ただ、調胃承気湯は大黄甘草湯にカマを加えたような処方ですので、カマだけを少量使えば便性が軟化してすっきり出るので、大黄を加える必要の無い場合が多いように思いますが、調胃承気湯の経験もないのでよく分かりません。
 基本的に小児(乳幼児)は「脾胃と肝胆」(消化器系)が虚弱(未熟)なので、建中湯証や柴胡証が出やすく、逞しそうに見えていても、胃腸が弱く、建中湯証だったり内臓全般が冷えた六味丸証だったりすることが多いので、特に幼児では、建中湯類を成人量まで使うことがよくあります。そうすれば出ることが多いのですが、初診時で硬便が詰まっているような場合は、幼児でもGE60mlくらい使って、まず、大腸を空にしてから、建中湯類を使うと、うまくいくように思います。
 どうしても大黄剤が必要な場合は、少量の大柴胡湯を小建中湯に合わせて処方する場合があります。
written by kengo / 2006.11.24 21:57

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