「雪豹
」(ピーター・マシーセン著、ハヤカワ文庫)を読みました。
物語は今から30年以上昔のことです。著者は動物学者の友人とともにネパール奥地を探検します。本の題名は幻の大型ネコ科哺乳動物、ユキヒョウですが、本来のトレッキングの目的はアオヒツジという原始的なヒツジの生態学的観察を通してヒツジとヤギの進化を解明する研究です。
しかし動物学者ではない筆者の関心は、仏教とか禅といった東洋趣味でした。こういった傾向はたぶん当時の西洋の識者の一般的傾向なのかもしれませんが、平たく言うとインテリの自分探しの旅、って印象でした。
物語前半は仏教関係のウンチクが冗長なまでに語られ、私の期待するハードボイルドとは程遠く、うんざりして途中で読むのをやめようかと迷いました。でも忍耐強く読み通していくと、困難なトレッキング(私の感覚では、たいしたことありませんが・・)を体験して深まっていく内面に共感しました。
余談ですが、ポーターの一人が赤痢に罹患します。それを適切に診断治療する日本登山隊の医師が登場し、深く謝辞を述べられています。同胞として誇りに思う次第ですが、私も医者の端くれですが、残念ながら赤痢とコレラの区別も付きません(笑)。やはり私はブッシュ(やぶ)ですね!
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