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(続編)

前回の解説版になります。

私が何が言いたいのか・・・。そこをもう少し具体的に書きます。

m3にも多くの先生方が色々な医療崩壊についてお書きです。
基本的に戦術論が大多数を占めるのですが、その中に、この医療崩壊における最大の問題の本質が隠されています。

それは・・・・

「心が折れる」

・・・・・・・・・・

オレ様は、実はこの言葉が最も重要であり、早く手当をしないととんでもない時代になると危惧しているのです。

私はマンガを良く読むのですが、私の好きなものの中に、かわぐちかいじ氏の「沈黙の艦隊」というものがあります。

独立国を名乗り、核兵器をちらつかせながら国連・ニューヨークへ向かう原子力潜水艦「やまと」。
対応に苦悩する合衆国大統領ベネットは、自分が最も信頼するネーサン所長を呼び、その進言へ耳を傾けます。

そこでネーサンが言った言葉・・・。

「ベネット、この国の財産はスピリットだ。スピリットが二流になれば超大国アメリカはすぐさま二流国に成り下がる。一度滑り落ちたら、取り返すには100年は掛かるぞ!」


私の意見は、まさにこの言葉に集約されています。

世界一の医療制度を支えているという誇りをもってきた医師が、医療従事者が、一度その誇りを失えば、取り返すには100年掛かるのです。

そこにいくら資金ばかり投入しても、その投資効果は現れてこないのです。

私は医学部を卒業し、医局に入局したとき、現在は御退官なさった私のボスは私に向かってこう言いました。

「この歴史と伝統のある医局に入るということがどういうことか判っているか? ここは医者を作るのではない。医者の先頭に立ち、医者をリードしていくリーダーを創っていく。私はそのようにあなたたちを教育する。」

「外科医とは、合法的に人を切ることで病気を治療する。世界広しとはいえ、法律で護られながら人を傷つけることを許されているのは、医師、そして外科医だけだ。その崇高な意味をしっかり考えて、謙虚かつ真摯に研鑽するように。」


外科の世界に踏み込み、そして最初にこのような言葉を投げかけられた私も、私の同期も、外科医をしての「誇り」を胸にしたものです。

(今では、人権派を自認する法律家により、医師は護られていないようですが!)


「心が折れ」、「誇りを失った」医師を量産したところで、そしてそこにいくら投資をしたところで、その投資効果はほとんど得られないでしょう。

既に歴史が浅い介護士は、その重労働、低賃金、そして認められないやるせなさのため、その心を折られてしまい、サポタージュしているのが現状です。

そしてそれは、医師、看護師にも始まっています。

小泉政権以来の「聖域なき構造改革」の美名にもと、自民党とマスコミは、国の型を形成する、そして聖域として護らなければならなかった重要な要素「医療・社会保障」に荒々しく手を突っ込み、掻き乱していった結果が、この医療崩壊なのです。

しかしこれは大きく制度を変えて行くチャンスにしなければなりません。

政治家、官僚、そして医療界は、しっかりとしたグランドデザインを描き、今後100年も世界一で有り続ける輝かしい医療制度を設計するべきなのです。

本日ここまで!

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