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Doctors Blog

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秋は学会を含めてやたらと用事が多いですね・・・。
しばらくブログ更新をさぼっていたら、最近では「クリックする気も起きなくなった・・・」と、お叱りを受けています。
ごめんなさい!

さて、今日は最近目にした素晴らしいコラムをご紹介しておきます。
日経メディカルオンラインに掲載された、
「【緊急特別寄稿】小松秀樹が語る「医療に司法を持ち込むことのリスク」
(http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_9801_162058_4)

これは絶対に読んでください! あの「医療崩壊」の小松先生です。

この文章で、私の頭の中のもやもやがスッキリしました。

Atsullow先生のブログでも話題の「医龍2」。
私もそれなりに楽しんで見ていますが、どうも最近のマスコミが取り上げるドキュメントやこのようなTV番組は、世間に「神の手(ゴッドハンド)」をあがめ奉る風潮を煽っている気がしてなりません。

小松先生は社会学者ニクラス・ルーマンの学説を引用し、「司法・行政(官僚)・マスコミ」を「規範的予期類型」、「医療・工学・航空運輸」を「認知的予期類型」という考えで整理なさっています。

平たく言えば、
・前者は規則(法律)を遵守することを仕事にしており、その範囲内でのみ思考と判断を許される。
・後者は不確実な事象を科学的に分析しつつ、最小のリスクで最大効果を得るという発想をし、一定の基準を創る。従ってその時々において(科学技術の進歩や新しい事象の出現など)、その基準は随時更新され、常に新しいものに生まれ変わることを許容する。
ということです。

これは素晴らしい。本当に素晴らしい類型です。
つまり「司法・行政(官僚)・マスコミ」の発送や判断を「医療・工学・航空運輸」へ適応することは、その健全な進歩を阻害するという意味なのです。

確かに医療事故や航空機事故は、悲しむべきことですが、人間が行っている業である限り、「ヒューマン・エラー」は避けられません。必ず一定頻度で発生します。
これはゴッドハンドの手術でも、全く同様なのです。

社会が健全に発展するには、いかにしてこのヒューマンエラーを最小限とするか。
言い換えれば、ヒューマンエラーの発生は「システムの問題」を多くはらみます。これを個人の問題にすりかえている間は、そしてシステムを改善する努力をしなければ、いくら色々と規則ばっかり作っても、いつまでたってもヒューマンエラーは無くならないのです。

余談ですが、私は出張によくANAを使っていますが、ANAのヒューマンエラー対策システムは素晴らしいと思います。
(機会があれば、また書きたいと思います)

ヒューマンエラーの発生について、それを個人の問題に帰結させる風潮が、医師への刑事罰の乱造的適応、マスコミの個人叩き、そして官僚の保身的行動につながっていくのです。

これは国家がシュリンク(衰退)していく過程で見られる、非常に危険な風潮です。

医療をシステムとして捉え、世界で最も効率のよい現状を、より健全にしていくことを主張する、小松先生には大賛成です。

日本医師会は内部でごたごたしている場合ではありません。
今、立法・司法・行政にしっかりとした手を打っておかないと、国家100年の計ならぬ、100年の失態として日本の歴史に刻まれることでしょう。

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