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昨日は間違いとねつ造について思いのまま書きました。
もう一つ大きな問題があります。それが告発の問題。
これについて、オレ様な意見を述べておきます。
2006年2月2日の日経バイオテクによると、2月1日に開かれたねつ造と告発に関する文部科学省科学技術・学術審議会の中で、「すべての告発者が善意とは限らないことを念頭に置く必要がある。悪意を持った告発にどう対応するかも検討の大きなポイントだ」という発言が、科学技術・学術政策局の政策課長からあったそうな。これに対して野依会長も、「不正は見逃せないが、悪意ある告発者による風評被害から研究者の信用失墜を防がなくてはならない。告発者も研究者ならば、科学的根拠を伴った告発が求められる」と述べたそうな。
至極もっともな意見である。しかし現実はどうだろう。
少なくとも私の知っている優秀な研究者の場合は、内心では「いくら何でも、あのデータはおかしいでしょう!」と思い、学会場では激しくバトル(議論)することはあっても、それをわざわざ告発はしない。他大学の発表データが自分のラボで再現性が無いからといって、告発することもない。ちゃんとした科学者は、学会・学術論文という場で正々堂々と意見を述べるのである。そして世界中がそれを追試して行くことにより、最終的な判定は下される。このプロセスは10年以上も掛かる場合もある。不正行為を含め、間違った結果や理論は、やがて風化して消えていくのだ。
科学の世界では、この「時間という裁判官」に判定をゆだねることも、また重要なのである。
従って通常の場合、告発者が出てくる場合、告発者自身がこのような正々堂々とした意見発表が出来ない、レベルの低い研究者が大勢になる可能性が高いのである。恐らく、野依先生が望むような「科学的根拠を伴った告発」者はほとんど出てこないだろう。科学的根拠を正確に示すことが出来るちゃんとした研究者は、実のところ、告発などにかまけていられる程ヒマではないのである。昨年来話題になっている東大でのねつ造疑惑にしても、発端はアメリカの研究者が出したNature Geneticsにおける反論論文と聞いている。恐らくは「おかしいんじゃないの?」と思っていた研究者はいるはずだ。でもその論文が出るまでは、誰も告発しなかったんでしょう?
やっぱりちゃんとした研究者は、正々堂々と自分の意見を公の場で発表出来る力を持っているのだ。
これが科学の世界の自浄作用である。この世界、意外とちゃんとしている!のである。
今日のオレ様な意見:「決して個人情報保護法などを持ち出して、告発者を保護してはならない。他人の人生を潰してしまう可能性のある告発を行うならば、自分も科学者生命を掛けて告発をしなければならない。」ということ。その覚悟がないなら、告発なんかするな。学会・論文で、正々堂々と戦えばよい。
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