政府は27日、貿易や投資の自由化を目指す環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について、農林水産省や経済産業省などが試算した国内経済への影響調査をまとめた。農水省は全世界を対象に関税を撤廃した場合、国内農業が大きな打撃を受け、関連産業への影響も含めて国内総生産(GDP)が約7兆9千億円減少するとしている。農水省は米国やオーストラリアなど主要な農産物輸入元が参加するTPPに入った場合も、ほぼ同水準の影響が出ると分析している。
一方、経産省はTPPなどに参加しなければ、自動車や電気機械などの輸出が大幅に縮小し実質GDPが約10・5兆円減少すると試算。内閣府はTPP参加で実質GDPが最大3・2兆円増えるとしている。
政府は横浜市で来月開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議までにTPPに参加するかどうか判断する方針。
(10/26 北海道新聞)
関税の撤廃などで貿易や投資の自由化を図る環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について、道は25日、締結により、道内の主要農畜産品7品目と関連産業の総生産額が年間2兆1254億円減少する、との試算を発表した。
政府は同協定への参加を検討する考えを示しているが、道農政部は「農業が衰退し、地域雇用や経済にダメージを与え、地域が崩壊しかねない」と危機感を強めている。
同協定締結の影響については、農林水産省が全国の農業生産額が年間4兆円前後減少するとの見通しを近くまとめる方針。一方、政府は締結による輸出増などで実質国内総生産(GDP)を2・3兆~3・3兆円押し上げる効果が期待できると試算している。
同じ北海道新聞、26日夕刊コラム“今日の話題”で土江富雄氏が1.5%の重みを述べています。
『わずか1.5%にすぎないものが、なんと40%の食糧自給率を支えている。・・・・・・前原誠司外相が先日のシンポで、日本のGDPの1.5%敷かない第一次産業をまもるため、残る98.5%の多くが犠牲になっていると発言した。
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だが、暴論だ。交渉のテーブルにつく前から、この言いぐさでは、農業・漁業団体が「切り捨てられる」と悲観するのも無理はない。
・・・・・・・・・・・・・・
自然に左右される農業や漁業がいったん衰退すると、回復は難しい。人間の手で制御できる他産業と同列に論じることはできない。』
今度もこのTPPが菅首相の口から唐突に発せられ、ばたばたと実行の方向に動こうとしています。
乱暴にもTPPが同意されると、日本の第一次産業は壊滅的な打撃を受け、我が国の食料庫としてある北海道の農・漁業と酪農は再起不能の状態にたたきのめされてしまうでしょう。
「日本の食料自給率」などという言葉そのものが「死語」になってしまうかもしれません。
以前からEPAやFTA締結ををめぐり、日本の第一次産業の育成との関係で議論されてきました。
今回のTPPは、「環太平洋」と言うことで、農産物や食肉の大輸出国であるアメリカ・オーストラリアがその中に含まれていることミソではないでしょうか。
菅首相の突然の「発言」を見ていると、参議院選挙での「消費税発言」を思い出します。
これは、菅氏の思いつきなどではなく、輸出産業が中心の日本財界と農産物を日本へ輸入させようとするアメリカからの圧力と見るべきではないでしょうか。
前原外務大臣の発言をそのまま素直に理解すると、農・漁業以外の産業(主に輸出産業)のために、第一次産業は犠牲になってもかまわないと言わんばかりです。
『TPPは、黒船に続く第二の開国』だなどと粋がっている政府・首脳がいますが、これで日本の第一次産業が壊滅してしまうと、『開国』どころか『売国』のなってしまう可能性があるのです。
財界とアメリカの言いなりにならず、そんなに急がないでまずは、国内第一次産業の育成・保護=食料安全保障を確立すべきではないでしょうか!!!
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