帝京大病院(東京・板橋)で入院患者が多剤耐性アシネトバクター菌に院内感染し死亡した問題で、警視庁は6日までに、業務上過失致死の疑いもあるとみて、医師ら病院関係者への任意の事情聴取を始めた。同病院の院内感染防止の体制や公表までの経緯などについて聴いたとみられ、今後も関係者からの聴取を進める。
一方、厚生労働省と関東信越厚生局は6日午後にも、医療法に基づき同病院に立ち入り調査に入る方針を固めた。同病院は高度な医療を提供する「特定機能病院」に指定されている。同省は院内感染の実態を調べたうえで、近く専門家による検討会も設置し対策を検討する。国立感染症研究所も近く、東京都の要請を受けて専門家チームを同病院に派遣する。
また厚労省は近く、都道府県を通じて全国の病院に対し院内感染対策を徹底するよう通知する方針。
やはり、警視庁が「業務上過失致死の疑い」で、院内感染という「医療事故」問題について、早々と介入してきました。
今回の「院内感染」について、病院内外の力で客観的・科学的な原因究明を果たさなければなりません。
そのためには、病院内での徹底的な感染対策のシステム上の洗い直しは、もとより各セクション単位、さらには職員ひとり1人のレベルまでの総括が必要かもしれません。
のみならず、第3者が所属する組織の中でも外部からの必要な助けを求めることは、今や医療界の常識になっています。
しかし、「関係者への任意の事情聴取」という、警察権力の介入は、そうした病院機関や第三者機関での原因究明には、負の影響を与えることになりかねません。
こうした問題が発生したとき、関係する医療関係者や機関、それらを取り巻く第三者機関が自律的に事故原因の検討を行い、そこから解決方法を提示し、さらに導き出される再発予防方法などを総合的に結論づける事が最も重要なのです。
そうした「場」に、犯罪者の特定を任務とする警察権力による「医療事故現場」への介入は、前述した関係者と第三者による「自律的解決と再発予防」に対して、全くマイナス作用しか働きません。
従って、警視庁からの「事情聴取」を停止するか、少なくとも「自律的結論」がでるまで、警察権力による「犯人捜し」は、医療現場から手を引くべきではないでしょうか。
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