小規模施設多く、対策に限界も=「地域との連携必要」−急増するグループホーム
2010年03月13日
2000年の介護保険法施行に伴って制度化された認知症高齢者グループホームは、施設数が急速に増えた。少人数で家庭的な介護を受けられる利点はあるが、NPO法人や有限会社など小規模な経営主体が多く、設備面や人的な面で防災対策に限界が指摘されている。
長崎県大村市で06年1月、7人の死者を出したグループホーム火災を受け、総務省消防庁はグループホームの防災上の問題点を調査。
その結果、
(1)入所者の自力避難が難しく、職員1人で対応できない
(2)小規模施設が多く、建物の防火能力が低い
(3)夜間職員が少なく、発見や避難誘導が遅れる
(4)避難訓練が不十分
などが指摘された。
札幌市の担当者は「経営母体の大きさと火災は直接リンクしない」としつつ、「市の補助を受けても、スプリンクラー設置には400万〜500万円掛かる」と説明。「社会福祉法人が母体の特別養護老人ホームなどに比べ、グループホームの事業者にとって、防災設備の追加負担は小さくない」と話す。
13日に現地を視察した日本グループホーム学会の室津滋樹代表は「法令的には(基準を)クリアしているが、実際問題として認知症の入居者9人を1人で見るのは難しい。介護はできるが、安全を守る体制になっていない」と指摘。「設備で対応できないなら、人を増やさないといけない。職員だけで安全を守るのは難しく、地域の人の協力が必要になる」と連携の必要性を強調した。(了)室津滋樹(むろつ・しげき)[時事通信社]==============================
13日に札幌のグループ・ホーム(GH)で痛ましい火災が起きてしまいました。
あっていけないことではありますが、長崎大村市や群馬渋川市にも起きたことで記憶にも新しいことでした。
しかし、なぜこうした多くの人命を失う「施設火災」が後を絶たないのか・・・・
今回も、現在の認知症高齢者グループホームが持つ安全性への不備を指摘せざるを得ません。
火災の発生予防や通知システムの整備、施設自体の安全基準はもとより、現場に働く人員の不足も大切な要因ではないでしょうか。
今回の火災でも、入所者10人に対して夜勤人員は1名でした。
火災を発見した時点で、自分の携帯電話から119番へ連絡し、その後200m離れた交番へ連絡に走っています。交番は留守でそこの電話を使って札幌北署へ連絡をしているのです。その間、火災が進行中の施設の中に、10人の認知症高齢者が炎と煙にまかれていたのでしょう。
施設側が、消防法に定められている火災報知器やスプリンクラーなどの諸設備や安全確保のための人員増を図るには、経営上の耐え難い負担があるのも事実です。
今回の事故から教訓を得ようとするならば、ここの原因究明にとどまらず、制度上・行政上の総点検や地域での効力体制の構築が必要ではないでしょうか。
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