(2010年3月9日 22時28分 毎日新聞)
有識者委員会の北岡伸一座長(左)から密約問題に関する報告書を受け取る岡田克也外相=東京・霞が関の外務省で2010年3月9日午後2時33分、代表撮影 日米両政府の四つの外交「密約」を検証していた外務省の有識者委員会(座長・北岡伸一東大教授)は9日、報告書をまとめ、岡田克也外相に提出した。
報告書は、1960年の日米安保条約改定時に「核搭載艦船の寄港・通過」を事前協議の対象外とする密約があったと指摘される問題について、日米間に「暗黙の合意」があったとして、「広義の密約」と結論づけた。
「朝鮮半島有事の戦闘作戦行動」「沖縄返還時の原状回復補償費の肩代わり」密約を合わせて三つの密約を認めた。
一方、沖縄返還時に「有事の際の沖縄への核再持ち込み」を認める密約があったとされる問題で、佐藤栄作首相とニクソン米大統領が1969年11月の日米首脳会談の際にひそかに交わした「合意議事録」について、拘束力はなく「必ずしも密約とは言えない」と否定的見解を示した。
また、一連の文書検証にあたって「不自然な欠落」が判明。廃棄された可能性があるとみて、調査を求めた。
有識者委は、昨年11月に岡田外相に提出された外務省調査チームの内部報告書と関連文書331点などを精査。同委の報告書とともに、外務省の内部報告書も公表された。
「核搭載艦船の核持ち込み」密約については、60年1月の藤山愛一郎外相とマッカーサー駐日米大使が事前協議制を巡って交わした「討議の記録」のコピーなどが見つかった。しかし、解釈を巡り日米間にずれがあった。63、64年にライシャワー駐日大使が大平正芳外相、佐藤首相に米艦船の核持ち込みを「事前協議の対象外」にする立場を伝えた。日本側は米側に解釈を改めるよう働きかけず黙認し、米側も深追いせず、「暗黙の合意」が形成されていった。
「朝鮮半島有事」密約は、60年1月の藤山外相とマッカーサー大使が交わした「朝鮮議事録」のコピーなどが発見され、密約と認定した。半島有事に出撃する在日米軍の戦闘行動の際、事前協議なしに米軍が在日米軍基地を自由に使用できることを例外的に認める内容。ただ日本側は「事前協議の意義を減殺させる不本意なもの」とも認識し、後の沖縄返還交渉で米側に同議事録の失効を求めたが、調整はつかなかったことも判明した。
「沖縄返還時の原状回復補償費肩代わり」密約は、従来密約とみなした最大の根拠だったスナイダー駐日米公使と吉野文六外務省アメリカ局長による71年6月の議事要旨が、外務省調査では見つからなかった。米側の公開資料を精査した結果、報告書は、議事要旨の「狭義の密約」性を否定。しかし、米側が「自発的」に支払うとした400万ドルの肩代わり合意と、日本側が支払う3億2000万ドルへの積み増し了解は「両国政府の財政処理を制約する」として、「広義の密約」と判断した。
かねてから予想されていたように、「日米密約」の存在が明らかになりました。
昨年の「政権交代」の数少ない成果の一つではないでしょうか。
それにしても、歴代自民党首相や町村信孝氏などは、以前「密約なんかありません」あるいは「それには関与していません」などといっていたことが、TVで何度も当時のVTRが流されていました。
いくら「外交上の秘密」とはいえ、存在そのものを否定してきたのですから、その存在が明らかになった現在、彼らの政治責任は免れないことは当たり前です。
しかし、今回の発表だけで「日米密約」の全部が明らかになったとは限りません。
有識者委員会も指摘しているように、故意?に廃棄されてしまった文書の存在を最期まで追跡調査することが必要です。
これから様々な事実が、明らかになることも十分予想されるのです。
たとえば、現時点でもOO基地や##艦船のには、「核兵器」が搭載されているとか・・・・。
それにしても、被爆者の方々や沖縄県民が何度も何度も国によって欺かれてきたのが歴史上証明された形にったのが、こんかいの「日米密約」の公式確認です。
この時点にたって
1) 日米政府は、改めて「非核三原則」を再確認し、其れを遵守することを世界に明らかにし、関係部門を総点検すること。
2) 日本政府は、「非核三原則」の法制化を実行すること。
などが喫緊の課題ではないでしょうか。
それにしても「日米密約」それ自体がいかに対米従属的な外交交渉の結果であったことも暴露されました。
「普天間基地問題」に象徴される米軍基地問題についても、アメリカへの対等な外交交渉を貫かればならないことを痛感させられます。
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