「皆が敵に見える」中2女子が飛び降り自殺 東京・清瀬
(2010年3月3日 朝日新聞)
東京都清瀬市立中学2年の女子生徒(14)が2月15日、自宅マンションから飛び降りて自殺していたことがわかった。自宅からは、学校でいじめがあったと訴える内容の手書きのメモが見つかっており、同市教育委員会や学校が事実関係を調べている。 東村山署によると、生徒が飛び降りたのは午前7時50分ごろで、制服姿で倒れているのが発見された。7階から飛び降りたとみられ、争った形跡がないことから同署は自殺と断定した。
関係者によると、その後、自宅から本人の手書きのメモが見つかった。書かれた日付は不明だが、B5判のノートを破った1枚に「もう私は死にたい 学校なんか行きたくない 皆が敵に見えるから」「学校にいる時間 私には苦痛を感じる」「朝7階から飛び降ります それか薬物大量摂取」「お父さん お母さん ごめんなさい さようなら」などと書かれていた。メモには周囲の自分への仕打ちなども記されていたが、特定の生徒の名前は書かれていなかった。
学校側が教員や生徒に事情を聴いたところでは、現段階でいじめの事実は出てきていないが、調査は今後も続けるという。女子生徒の父親は「死にたくなるような何かがあったのだと思う」、母親は「事実が知りたい。学校生活で何があったのか、学校は説明してくれない」と訴えている。
痛ましい事件が起こってしました。或いは、「起こされてしまった」のほうが正確かもしれません。
遺書には「皆が敵に見える」と残されていました。
その「敵」となった「まわり」とは・・・・・
おそらく、通学する中学校との関係が濃厚である事は、容易に想像させられます。
しかし、その後の教育委員会と学校の会見では、いつものように「いじめの事実は確認できない」でした。
また、自殺当時の学校側の見解は「学校は関係ない」でした。
こうした「学校の対応」に」について、両親は無念さを語っていました。
「敵」とは、彼女が戦わざるを得ない相手のことです。
彼女は、自己の生命を絶って、「敵」に対峙したのかもしれません。
しかし、「敵」に力を持って立ち向かったのは、2006年池袋通り魔事件の造田たけしであり、2008年秋葉原無差別殺傷事件の加藤智大被告でありました。
一人の女子中学生が、自分の生命を賭して闘い、告発しょうとした相手は何であったのかは、これからも真摯に検証しなければなりません。
しかし、そのとき最も留意しなければならない観点は、本来「人間の絆」を学び・深めるのを実践する学校で、「何が、彼女の周りに『敵』を作り出してきたのか」ではないでしょうか。
「無縁社会」と称され『人間の絆』が失われてゆく今日にあって、今回の事態は、諸医学生・中学生の時期から、人間同士の支えあいの尊さを実践を通して学びあえることの重要性も提起しているものと思われます。
そして、それがどこかかなたの問題ではなく、私たち一人ひとりの身の回りにあるのだということを自覚させられるものです。
彼女の、なにものでも償うことができない無念さを私も可能な限り共有しながら、「人間の絆」が豊かになるような社会つくりに微力を尽くしたく考えています。
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