厚生労働省の「チーム医療の推進に関する検討会」(座長=永井良三・東大大学院医学研究科教授)は2月18日、第10回会合を開き、同省がこの日示した報告書の素案について協議した。素案では、看護師の業務範囲を拡大するため、現行法の医師の「包括的指示」のもと、侵襲性の高い特定の医行為を担う「特定看護師(仮称)」を創設することが盛り込まれ、大筋で了承された。
焦点となっていた「ナースプラクティショナー」については、特定看護師の評価を踏まえ、今後、資格化の是非を検討する。また、「フィジシャン・アシスタント」の導入に関しても、「引き続き検討することが望まれる」としている。
同省では、来年度からモデル事業を実施する方針で、年度内に報告書を取りまとめた後、大分県立看護科学大など、先行して高度な看護師を養成している大学院を選定するため、その要件の作成に着手する。
素案によると、特定看護師の要件は、
▽看護師免許を保有
▽看護師としての一定期間以上の実務経験(例えば5年以上)
▽特定看護師の養成のため、新たに設立する第三者機関が認定した大学院の修士課程を修了
▽修士課程修了後、第三者機関による知識・能力の確認及び評価―の4項目。認定については、必要とされる専門性に応じて一定の分野ごとに行い、臨床実践能力を確保する観点から、一定期間(例えば5年)ごとに認定を更新すべきとしている。
養成課程を認定する際には、医師などの実務家教員や実習病院の確保、実践的なカリキュラムの策定といった指導体制の整備に加え、質と量の両面で充実した臨床実習が行える環境に留意すべきとしており、専門職大学院のような教育機関を想定している。モデル事業を検証し、特定看護師による医行為の安全性が評価された場合は、現行の保健師助産師看護師法を改正し、特定看護師の医行為を法律上で明確に位置付ける。
一方、日本看護協会が認定する「認定看護師」については、現在の教育課程(6か月・600時間以上)を見直した上で、限定的な領域で特定看護師に位置付ける方向で検討すべきとしている。それにより、新たな職種の不足など、制度化に伴う現場の混乱を回避する。
素案では、これまで法律上の「グレーゾーン」とされてきた業務内容のうち、特定看護師に期待される特定の医行為を例示した。特定の医行為は次の通り。
◆検査など
▽患者の重症度の評価や治療の効果判定などのための身体所見の把握や検査▽動脈血ガス測定のための採血など、侵襲性の高い検査の実施
▽エコー、胸部単純エックス線撮影、CT、MRIなどの実施時期の判断、読影の補助など(エコーについては実施を含む)▽IVR時の造影剤の投与、カテーテル挿入時の介助、検査中・検査後の患者の管理など
◆処置
▽人口呼吸器装着中の患者のウイニング、気管内挿管、抜管など
▽創部ドレーンの抜去など
▽深部に及ばない創部の切開、縫合などの創傷処置
▽褥瘡の壊死組織のデブリードマンなど
◆患者の状態に応じた薬剤の選択・使用
▽疼痛、発熱、脱水、便通異常、不眠などへの対症療法▽副作用出現時や症状改善時の薬剤変更・中止
ナースプラクティショナー(NP)やフィジカルアシスタント(PA)をさしおいて、まず「特定看護師」制度が推進されようとしています。
チーム医療の名の下に、看護師に若干の「医学教育」を施して、「代用医師=ミニドクター」を作り、医師不足を「解消」しょうとするものでしょうか。
ちょっと待って・・・・・
1)チーム医療を豊かで、質の高いものに進化しょうとするのであれば、まず、それを構成する各職種を質量共に発展させることが前提ではないでしょうか。
医師不足や看護師不足が叫ばれ、それの解決策が未だ定まらないにも関わらず、さらに「新職種」を立ち上げようとする厚労省の意図はなにか!! その前に、医師や看護師の充分な養成に力を注ぐのが必要ではないでしょうか。
2)さらに、医療の安全性の面からみて、多少なりとも侵襲性のある処置や投薬・検査の判断を「特定看護師」に行わせるのは、医療現場の危険性を知らない素人による「机上の空論」と言わなければなりません。
現職の医師であっても、簡単と思われる処置を正しく、安全に完遂するためには、充分な知識と実践が必要であることは言うまでもありません。
3)患者さんから見て、同じ処置・診療行為を医師におなって貰うのか「特定看護師」」に施行されてもかまわないのか・・・・。その選択権が明確ではありあせん。
4)さらに、同じ診療行為でも医師によるものと「特定看護師」よるものに診療報酬上に違いを設けるかどうか・・・・。
今まで、医師が行っていた医療行為を「特定看護師」に行わせ、「医療費削減」政策の一環とする可能性が十分あります。
「特定看護師」制度による「代用医師」つくりには反対です!!!
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