選手団ジャケットの下、シャツを外に出し、ズボンを下げていた。「服装の乱れ」から、所属大学が応援の会を中止した。バンクーバー五輪スノーボード代表の国母和宏選手(21)である
▼あの姿をだらしがないと見た人は多いだろう。一方で「かっこいい」と考えた人も少なくない。どこまで厳しく対処するか、その評価も分かれるところだ。記者会見での態度に批判もあり、開会式などの出席が「自粛」された
▼選手団などが決めたのだから、実際には処分に近い。代表にふさわしい服装ではない、という判断だ。だが「乱れ」があったのは飛行機の搭乗前後だった。正式な式典にあの姿で臨んだわけではないことは、あまり考慮されなかったようだ
▼朝青龍事件と比較する議論がある。しかし泥酔して人を骨折させた傷害と、服装の是非は次元が違う。それにスノーボードはああしたファッションと縁が深い。「品格」の質も、おのずと異なるのだろう
▼開会式を見れば、選手の振るまいに関する国際標準は緩かったように思う。行進の際、デジカメであちこち撮影する各国選手が目に付いた。日本選手にそんな姿は見つからない。気ままな行いを好まないのは国民性か
▼人と違うことをするいたずらっ子はどこにもいる。行儀が悪いならしかって直せばいい。本番では、がんばって、とおおらかに声援すればいい。そんな話ではないのか。悲喜こもごものバンクーバー五輪が展開されている中、スノーボード・ハーフパイプの国母選手の行動が、未だTVでも取り上げられています。
あの「だらしのない?」着こなしや素っ気ない記者会見それだけを何回も流し続けるマスコミには、嫌気がさしてきました。
その報道の中には、あの行動の「真実」と「その由来」を知らせるものはありません。
あの「格好」を彼の個性として受け入れてはダメなのか、
もし、ダメだとしても・・・21歳の現代の若者のあり方として受け入れるゆとりは、もうなくなっているのか。
また、もしダメだとしても・・・立場を自覚させるチャンスはなかったのか。
現代の若者の一見はめを外し、無軌道に見える『行動』を豊かに包摂する寛容な社会こそが今私たちに求められているのではないでしょうか。
あの責任を国母選手だけに負わせる指導者・組織のあり方こそがこれから問われているのです。
敢えて、組織の次元も異なる「朝青龍事件」との類似点を探そうとするならば、相撲協会など指導組織のあり方かもしれません。
ともあれ、こうした事を克服し、国母選手の健闘を心から願っています。
出来れば、一番高い表彰台からの満面の笑顔を世界中に届けてほしいものです。
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