

「雪像破壊」と「ホームレス襲撃・殺害事件」==競争・社会自己責任社会が、社会的関係性を切断==弱者や「善意」への想像力を豊かにしなければ・・・・==
「旭川冬まつり」雪だるま49体壊される
北海道旭川市で始まった「旭川冬まつり」会場で6日、地元の高校生らが設置した雪だるま49体が壊されているのが見つかった。雪だるまは5日の夕方までに、地元商店街関係者と高校生が、祭りを訪れる人を歓迎する意味で169体を設置。
6日午前0時ごろには壊されていなかったといい、同日早朝までに何者かに壊されたとみられる。北海道警旭川中央署では、悪質ないたずらとみて、器物損壊の疑いで調べている。
氷点下十数度の厳寒の旭川で、49体の雪だるまが頭をたたきつぶされたり、首を折られたりした無残な姿で地面に転がっていた。旭川中央署によると、6日午前7時前、通行人から電話で「雪だるまが壊されている」との通報があった。
交番の警察官が確認に行くと、169体設置されていた雪だるまのうち、49体が壊されていたという。同署では、器物損壊の疑いで調べている。雪だるまには、バットやスコップなど特定の道具の跡などは残されておらず、事件に関係するような「凶器」も発見されていない。
事件現場は、JR旭川駅前から市街地内を抜ける「旭川平和通商店街」。雪だるまは高さ60~40センチの大きさで、道路の両端の歩道部分に約9メートル置きに1体ずつ、1キロにわたって設置されていた。被害が集中していたのは駅に近い繁華街の約400メートルの区間。同商店街振興組合事務局によると「6日の午前0時ごろまでは無事だったという目撃者の情報がある」といい、犯行は未明から明け方にかけての時間帯とみられる。
雪だるまは6日開幕の「旭川冬まつり」(11日まで)の来客歓迎のため、5日午後に地元の旭川商高の生徒80~90人と、商店街関係者約20人の計約100人で作って、設置したものだという。商店街関係者が、郊外のきれいな雪をトラックで現場に輸送。現場で高校生らが水と混ぜ、シャーベット状にした上で雪だるまの形をした型に入れ、布などで顔を描いていた。 関係者は、「雪だるまは頭と胴体の一体成形で、凍れば首が折れることもないくらいカチカチになる。相当の力を加えなければ壊れないし、49体も壊すのは、かなり大変な作業だ」と話した。地元を盛り上げようと高校生たちが作った思いを踏みにじる行為に「費用は数万円だが心の被害額は1億円。犯人が捕まったら壊した分は絶対に作ってもらう」と話している。
何者かによる『雪像壊し』をみて、若者によるホームレス襲撃事件を連想しました。
実は、昨日、北海道大学で札幌司法書士会主催で「反貧困フォーラム わたしたちにできること」が開かれ、大阪西成区釜ガ崎で長年ホームレス支援にかかわってきた生田武志氏(野宿者ネットワーク代表)が講演のなかで、「若者によるホームレス襲撃」につての報告があったからです。
そこでは、雪像はおろか生身のホームレスのかたを襲撃し殺害した実態を報告してくれましたが、問題なのは、そうしたことがなぜ起こるのかということでした。
人間を人と思わない、また、自分よりも弱いものを徹底していじめに走るこうした事態が繰り返されるのが始まったのは今から20~30年前からです。
特に、顕著になったのは、社会的に「競争」があおられ、何事にも「自己責任」がもてはやされた90年代後半からではないでしょうか。
今日の経済不況と社会的関係性の切断の中で、若者の生きる展望・希望のなさが「秋葉原無差別殺傷」に象徴される「事件」を多発させているのだと思います。
今回の「雪像破壊」の真相は、いまだ明確ではありませんが、弱者や『人の善意』への想像力の欠落がそうした破壊行為を起こさせたことに違いありません。
したがって、雪像破壊を単なる「器物破損」としてだけに止めることなく、そうした行為を誘発させた背景を様々な面から検証することが大切ではないでしょうか。
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