再診料下げ反対を提言 民主議連、幹事長室に
2010年1月22日 提供:共同通信社
民主党の適切な医療費を考える議員連盟(会長・桜井充参院政審会長)は21日、2010年度診療報酬改定で、診療所が病院より高く設定されている再診料の一本化について、診療所を下げない形で実現するよう求める緊急提言を党幹事長室に提出した。
提言は7項目で、ほかに、入院用ベッドが19床以下の有床診療所の入院料引き上げなどを盛り込んだ。
申し入れで桜井氏は「(診療報酬全体の)引き上げが実現されたが、問題は中身だ。今の(政府などの)議論が医療全体を網羅しているか、危惧(きぐ)している点がある」と危機感を表明。高嶋良充筆頭副幹事長は「要望が(政府に)きちっと伝わるようにしたい」と応じた。
確かに再診料の引き下げは、大切な問題であります。
しかし、もっと重要なのは、診療報酬全体の伸び率が実は実質的に“ゼロ”であることなのです。
診療報酬のプラス改定(0.19%)を強調してきた鳩山内閣ですが、薬価引き下げ額5000億円が、後発品の置き換え効果により600億円が追加され、5600億円となってしまいます。
そもそも政府・厚労省の見解は、そもそも薬価引き下げが5000億円として計上されて、それプラス本体部分上乗せの700億円を合わせて5700億円としていました。
しかし、薬価引き下げ額が5600億円であることから、最終的にたった100億円(0.027%)の改定にしかならないことがわかりました。
医療の公定価格である診療報酬の2010年度改定について、これまで国は、改定率は0・19%で「10年ぶりのプラス改定」だとしてきました。しかし、表に出ていない薬価の引き下げがあり、実際の改定率は0・027%と、実質ゼロ改定だったことが分かりました。
診療報酬は2年ごとに改定されますが、自公政権下で02年度以降4回連続で引き下げられました。累計13兆円以上の医療費が削減され、救急医療や地域医療の崩壊を招きました。
診療報酬は、薬や医療材料などの「薬価部分」と、医師の治療行為や入院などの値段である「本体部分」からなります。民主党政権は今回の改定で、薬価部分を5000億円(1・36%)引き下げたとし、それを本体部分の引き上げの主な財源としています。
本体部分は700億円を上積みし、薬価部分の引き下げで生み出した5000億円とあわせて5700億円(1・55%)引き上げました。全体の改定率は、薬価部分との差し引きで0・19%のプラス改定だと説明しています。
しかし、薬価部分では、表向きの削減額(5000億円)とは別に、「別途、後発品の置き換え効果の精算を行う」とされ、600億円が削減されていることが明らかになりました。この600億円は本体部分の引き上げ財源に回されず、診療報酬以外の予算にあてられています。
結局、薬価部分が5600億円削減されたのに対し、本体部分の引き上げは5700億円で、診療報酬全体ではわずか100億円、0・027%の引き上げでしかありません。
鳩山政権は、「医療を再生するためにはネットでプラスが必要だと申し上げてきた」(長妻昭厚労相、09年12月23日の会見)と「10年ぶりのプラス改定」を誇っていますが、医療の立て直しを願う国民に背を向け、医療現場の切実な要求とかけ離れた改定です。後発品の置き換え効果
これだけではなく、鳩山政権は、こうした診療報酬の「増額」を理由に、地方の医師確保や救急・周産期医療対策のために自治体や該当医療機関に支出している補助金を482億円から308億円に削減しているのです。
「0.19%の改定率」でさえ、日本医師会や全国保団連からも批判が出てきました。これまでの自公政権の8年間で総額13兆円をも削減されてきました。
すでに崩壊が始まっているわが国の国民医療を再生に転じるためには、これまでの医療費削減政策から完全に決別し、診療報酬の大幅増額と患者さんの窓口負担を軽減させることが必要ではないでしょうか。
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