日米安保改定50年:人権侵害変わらず「沖縄は縮図」
2010.1.19(毎日新聞)
日米安全保障条約改定の署名から19日で50年。当時、県出身学生で組織する東京沖縄学生会副会長として安保闘争にかかわった本村利彦さん(71)=宮古島市出身=と、沖縄で労働運動にかかわった平良薫さん(74)=大宜味村出身=は当時と現在を交差させ「沖縄は日米安保の縮図」と語り、県民の人権を踏みにじる安保の撤廃や見直しを訴える。(荒井良平)
◆県民 声上げなければ/元東京沖縄学生会副会長 本村利彦さん
安保改定当時、東洋大学2年生だった本村さんは、東京の反対集会に足を運び、米軍施政下の沖縄が直面する状況を参加者に訴えた。
米兵が起こした事件で十分な裁判が行われず、あいまいな処分で釈放されたことや、宮森小への米軍機墜落で児童が犠牲になった惨状を語ると、東京の学生たちは「沖縄の人たちの人権はこんなにも踏みにじられているのか」と驚いた。
「安保が改定されれば軍事同盟が強化され、本土でも沖縄と同じようなことが起こるかもしれないぞ」 「安保の縮図」沖縄から来た本村さんの言葉は説得力をもって受け入れられた。
改定安保が6月に成立すると次第に運動は収束していったが、60年安保闘争がその後の復帰運動の支援につながったと本村さんはみている。
65年に結成された沖縄返還同盟の東京事務局長を務めた本村さんの元に、安保闘争時の仲間が集い、復帰の機運を盛り上げた。
50年たった今も「沖縄が安保の縮図」という図式は改善されていないと考える。「政権が代わり、日米関係を見直す時期に来ている。県民が今『安保、地位協定はいらない』と声を上げなくてはならない」と安保撤廃に向け力を込めた。
◆米軍基地の利点ない/労働運動にかかわった 平良薫さん
「私たちが目指したのは『安保のない日本』への復帰だった」と振り返る平良さん。
今も県内で起こる米兵絡みの事件・事故に「安保と日米地位協定のせいで県民の基本的人権が守られていない。われわれが思った復帰とは程遠い」との思いを強くしている。
当時、平良さんは米軍基地内の銀行アメリカンエクスプレスに勤務。基地内で労働運動に携わった。 安保を審議する国会やデモの様子を伝える新聞を読むたび「軍は市民を守ってくれない」と欺瞞(ぎまん)を感じ憤った。
安保賛成派は「米軍が日本と沖縄を守るために必要だ」と言うが、平良さんの親類は沖縄戦で日本兵に撃たれて死んだ。
1950年代、米兵絡みの事件・事故が起きるたびに県民大会で「もう米軍統治には耐えられない」と声を上げていた。安保反対を直接掲げた集会はなかったが「米軍基地の利点がないことは、沖縄の現状を見れば分かるじゃないか」という思いを運動関係者は共有していた。
50年を経て沖縄の基地負担は変わらず、米兵事件も絶えない。「沖縄で起こる諸問題の根底に必ず安保がある。基地負担を減らすためには安保を見直した方がいい」(琉球新報)
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日米安保条約改定から50年を経過した今日、鳩山首相が「殊勝な」談話を出しました・・・・「我が国が戦後今日まで、自由と民主主義を尊重し、平和を維持し、経済発展を享受できたのは、日米安保体制があったからと言っても過言ではない」とこれまでの安保体制の貢献を高く評価し、「安保体制は引き続き大きな役割を果たす」と強調して・・・。
果たしてそうなのか!!
日本全土に配置される米軍基地、特にその70%が集中している沖縄の現実を見るにつけ、決してそのようなことを発することは出来ません。
戦後沖縄が置かれてきた米軍支配の実態は、語るまでもなくアメリカの植民地そのものではなかったでしょうか。
現在の沖縄の実態をそのままにして、日本の自立(独立と言ってもいいかも)を語ることは出来ません。
同時に、沖縄と本土に居座る米軍を「抑止力」などと言い張るのは、あまりにも歴史の推移を見誤っているとしか言いようがありません。
沖縄は、アメリカのベトナム戦争やアフガン・イラク戦争でのアメリカ軍の出撃基地だったのです。
日米安保は、戦争の「抑止力」などではなく、アメリカの戦争の前線基地であったことは明白です。
そうした「安保改定の50年」の総括なくして、アメリカへのリップサービスのような「首相談話」では、全く納得できません。
敗戦後、65年も経過してもなお、アメリカが日本に居座り、それを喜んで受け入れてきた歴だ自民党政府と今日の民主党政権、どちらも日本の独立に対して明確なヴィジョンを見いだすことが出来ません。
今回の「安保改定50年」を一つの契機として、政治的・軍事的、社会的・経済的な総括の上に立って、これからの真に友好な日米関係の構築に向かうべきではないでしょうか。
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