診療報酬改定:10年ぶり増、0.19%引き上げ 医師不足に対応

(2009年12月24日 毎日新聞)

 財務省と厚生労働省は23日、10年度の診療報酬全体の改定率を0・19%引き上げることで合意した。医師不足が目立つ産科や小児科などを充実させるため、医師の技術料にあたる「本体部分」を1・55%引き上げる一方、薬の公定価格「薬価」などを1・36%引き下げた。全体のプラス改定は2000年度以来、10年ぶり。【佐藤丈一】 

 患者や公的保険から医療機関に支払われる診療報酬は「本体」「薬価」を合わせたものだ。0・19%増は医療費ベースで約700億円増となる。厚労省によると、年収374万円の中小企業の平均的な会社員の場合、保険料が年間285円程度、外来の窓口負担(3割)は1カ月当たり7・8円上がるという。

 改定を巡っては財務省と厚労省との間で調整が難航。平野博文官房長官は23日午前、首相官邸に藤井裕久財務相と長妻昭厚労相を呼んで改定率の素案を示し、両者を納得させた。

 また、両省は中小企業の従業員らが加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)の保険財政を再建するため、国庫補助率を13%から16・4%に引き上げることで合意。大企業の健保組合などと国費からそれぞれ900億円を投入し、平均保険料率(現行8・2%、労使折半)のアップを、想定より0・6ポイント低い9・3%程度に抑える。

  さらに、▽生活保護の母子加算を10年度も継続(180億円)▽児童扶養手当を父子家庭にも拡大(50億円)▽肝炎対策(180億円)▽障害者のサービス利用時の負担軽減(110億円)--でも一致した。

診療報酬の引き上げを求める厚労省と切り下げを求める財務省の綱引き(駆け引き?)が行われ、今回は、0.19%の改定率で「着地」したようです。

「仕分け作業」から一貫して引き下げを要求していた財務省でしたが、医療関係者や国民からの要求に押されて、この間続いてきた診療報酬のマイナス改定に歯止めをかけた位の効果かもしれません。

医療現場からの実態としては、これぐらいの引き上げでは、「焼け石に水」にもなりません。

簡単に言うと、これまでの10000円の収入が10019円になるにすぎません。

これで、病院の経営破綻から来る「医療崩壊」を救うことが出来るのでしょうか?

激務に耐えている現場の医療従事者の待遇を少しでも改善できるのでしょうか?

来年もまた、「医療崩壊」は進行し、そのツケは患者さん国民に回されることは明らかです。

これまで、マイナス改定(減収)を強制されてきたのですから、出来れば10%位の診療報酬の引き上げがあってしかるべきです。

診療報酬引き上げへの新たな取り組みは、始まったばかりかもしれません。

多くの国民・患者さんと共に、医療はもとより、介護や福祉など社会保障充実のために進みたいものです。

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