核廃絶へ
(9月23日 北海道新聞 卓上四季)
新聞には難しい記事も載っている。大事なことを書いていても、あまり読まれない結果になりがちだ。わかりやすくする努力はしているのだが、短い行数では限度がある。「虫眼鏡」マークを付けた小さな欄を添えて補ったりする
▼難しい代表のひとつは、例えば国際面に載る記事だろう。オバマ米大統領が核兵器の廃絶を目指している。なにやら外交交渉がある。そこまではわかりやすい。だが、次の瞬間に高い壁が立ち上がる。用語がわかりづらいのだ
▼要所要所に略語付きの言葉が並ぶ。「包括的核実験禁止条約(CTBT)」「核拡散防止条約(NPT)」「ミサイル防衛(MD)」。いかにも取っつきにくい印象になる。記事が前提とする歴史や制度も複雑だ。各国は、それぞれの主張に独特の理屈を立てる
▼そんな難しさがあってもなお、これからニューヨークで始まる国連安保理などの会合は、注目に値すると思う。核兵器のない世界への決意を示す決議案を、米政府が提出している。核実験の禁止でも、前進があるかもしれない
▼オバマ大統領は先日、ロシアに対して大きな政策転換を示した。核攻撃を防ぐ「盾」であるミサイル防衛に関し、東欧への配備計画を中止するという。これにより、核兵器の数を減らすための米ロ交渉に道を開き得る
▼国の内外に、変革の風が吹く。現代史の息吹を生で感じられる、貴重な時代だ。
私たちは、確かに貴重な時代に生きている実感がしてなりません。
歴史のどの時代も、そこに生きている人間にとってはそれぞれが貴重な時間に違いありません。
先の総選挙で、自公政権が国民から「No」を突きつけられ、鳩山政権が国内外の課題に対して、指導を開始しました。
鳩山首相の国連演説でも地球温暖化対策への提起は、世界中から好感を持ってうけいれられました。
また、岡田外相の「インド洋給油の1月停止」についてもアメリカは、ある程度の予想範囲内で、「それでは仕方がない、では、アフガンの民生支援を・・・」となりそうな雰囲気です。
国内では、「脱官僚」の下に、医療や社会福祉、教育行政、公共事業や経済政策の見直しなど、永年続いた自公政権による悪政からの「転換」が目白押しです。
これらは、ある意味で『政治革命』とも言える国政転換かもしれません。
さて、日本の外交政策の最大の問題である「核廃絶」について、国連安全保障問題が待っています。
これまでの通り一片の決まり文句で、逃げ回っていた歴代自公政権にかわって、唯一の被爆国の代表として、鳩山首相から発せられるメッセージを世界中が固唾を呑んで見守っているのではないでしょうか。
「日米核密約」を国民の前に明らかにしながら、「核廃絶」への主導的な取り組みを全世界に向かって発することが鳩山外交の第2ラウンドになることをこころから期待しています。
そう、環境問題になぞらえて、「核廃絶」への『鳩山イニシアティーヴ』があってもいいかも知れません。
こうして内外の政治が、毎日目の前で動く今日、そこに生きる私たちにとっても、『時代の流れを肌で感じる、貴重な時代』であることは確かです。
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