アフガンの日常、写真集に=ペシャワール会の伊藤さん撮影-殺害事件から1年

 アフガニスタンで非政府組織(NGO)「ペシャワール会」スタッフの伊藤和也さん=当時(31)=が拉致、殺害された事件から26日で1年となるのに合わせ、伊藤さんが現地で撮影したカットを集めた写真集が近く出版される。編集者は「戦乱のアフガンではなく、日常生活という本当の姿からアフガンについて考えてほしい」と話している。23日には、伊藤さんの地元の静岡県掛川市で1周忌法要が営まれる。
 

 写真集「ダラエヌールの子供たち」(石風社)には伊藤さんが村の試験農場で4年間、地元住民らとともに作物を育てる傍ら撮りためた写真のうち95点が掲載される。
 

 企画・編集した同会の福元満治事務局長(61)によると、当初デジタルカメラで作物の成長を記録していた伊藤さんは、いつの間にか一眼レフを手に、子供たちを撮るようになったという。
 

 農場でともに働いた元スタッフ進藤陽一郎さん(31)は、休み時間になるといつも子供たちに囲まれていた伊藤さんの姿を思い出す。「餓鬼大将タイプで、カメラは現地の人、特に子供たちと接するための道具の一つだった」。「追悼写真集を作ろうとしたが、質とメッセージ性が高いので作品集にした」という福元事務局長は、「子供たちがよそ者には見せない顔を見せている。プロは撮れない写真だ」と評する。(2009/08/22時事通信)

「テロとの戦い」が続くパキスタン・アフガンでのペシャワール会による地道な復興支援が続けられています。

そうした中で、ちょうど1年前に『伊藤さん殺害事件』が発生し、わが国はもとより世界中に大きな衝撃が走りました。

去る23日伊藤さんの地元・掛川市で1周忌の法要が営まれました。

再度、こころからご冥福をお祈りいたします。

これまでペシャワール会が大きな犠牲を払ってまで継続してきた現地への支援にはこころから敬服の念を抱かずには入られません。

本年611日には、札幌でペシャワール会・福元満治事務局長さんの講演とその後の「伊藤さん写真展」が開催され多くの人々に「アフガン戦争や真の復興支援とは何か」ということを提起してくれました。

底の知れない、泥沼化したアフガン戦争、アフガンでは大統領選挙が施行されたにもかかわらず、戦争終結への道筋は全く立っていません。

それどころか、米軍からの一般市民殺傷、それへの反感を利用したタリバーン武装勢力の勢力拡大など、更なる泥沼化が進行する有様です。

アフガン戦争で武力による解決が不可能なことは、これまで「ペシャワール会」が繰り返し指摘していることです。

インド洋での給油作戦への海上自衛隊の参加は、米軍作戦の後方支援として、日本のアフガン戦争への参戦を意味するものでもあります。

反政府武装勢力でタリバンが、日本の自衛隊が参戦していると判断すれば、日本の企業が武力攻撃の対象になる可能性があることも指摘されてきました。 
 

爆弾テロで40人死亡=「日本企業標的」との見方も-アフガン

 【カブール時事】アフガニスタン南部のカンダハル中心部で25日夜、自動車を使った大規模な爆弾テロがあり、現地からの報道では民間人40人が死亡し、60人以上が負傷した。反政府勢力タリバンの仕業である可能性が高い。
 

 AFP通信は「日本の建設会社が標的にされた」とのカルザイ・カンダハル州議会議長の見方を伝えた。
 

 カブールの日本大使館などによると、カンダハルには日本企業「サイタホールディングス」(福岡県朝倉市)と関係がある建設会社「サイタアフガニスタン」の事務所が置かれており、アフガン人とパキスタン人の従業員数人が死傷したもよう。事務所に日本人は駐在しておらず、邦人が事件に巻き込まれたとの情報もない。(2009/08/26 時事通信)

このたびのカンダハールでの爆弾テロが日本の建設会社が標的にされていないことを願っていますが、ありえない事ではありません。

ましてや、平和的な復興支援に努力している、ペシャワール会などNPO団体や個人が標的にされることなど許されることではありません。

こうした事態の中で、『アフガン本土へ自衛隊を派遣して、危険にさらされている日本企業と日本人を守るべきだ』などという主張が流されてくるかも知れません。

こうなれば、戦前、中国東北部へ「開拓民の保護」を名目にした関東軍の出兵から日中戦争開始と全く同じ論理になってしまいます。

30日の総選挙で、インド洋給油作戦を進めてきた自公政権が退場したあとの新政権では、アフガン戦争の平和的解決のために憲法9条を機軸にした平和外交を強力に推進することを心から願っています。 

  

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