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原爆の日

(8月2日 北海道新聞)

6日の原爆の日、広島のまちは祈りに包まれる。64年前のこの日に人類史上初めて核兵器が投下され、廃虚と化した。なんとか生き残った人たちは、精神と肉体の傷跡にいまも苦しみ続けている

よりによってその特別な日に、田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長が同市で講演するそうだ。「ヒロシマの平和を疑う」。これが演題だ。原爆死没者慰霊式の開かれる平和記念公園。会場をその近くに設定した

田母神氏といえば昨秋の騒ぎを思い出す。歴史認識に関する政府見解を否定する論文を発表し更迭された。日本の過去の中国侵略などを「ぬれぎぬ」とし、著作では「『核の廃絶』は信仰の世界」(「自らの身は顧みず」)と主張する

個人としてどんな考えを持ち、どんな意見を述べようと自由には違いない。だが秋葉忠利市長は「日程の変更」を氏と主催団体に申し入れた。慰霊祭への影響や被爆者の心情を考えてのことだが、もっともだと思える

市民団体「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」は抗議の声を上げた。「被爆地が核兵器廃絶の先頭に立つべきこのときに、被爆者や市民に真正面から挑戦している」と 

それでも講演は予定通りという。地元の中国新聞が報じている。原爆の日に何を話すのかと問われ、氏は「核のことも触れますよ(略)持っていた方がいいんだ」と答えた(7月15日同紙朝刊)。田母神氏の「良識を疑う」。

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200986日と9日は、近年にないほど意義深い原爆記念日とります。

オバマアメリカ大統領が唯一の核兵器使用国として、核廃絶に力を尽くす道義的責任を宣言しました。

それをひとつのきっかけとして、日本はもとより世界的規模で核兵器廃絶への世論が高まろうとしています。

そんな時に、あの多母神前航空幕寮長が、「広島の平和を疑う」などと、核兵器保持を主張して核兵器廃絶運動に水をかけ、挑戦するかのような「講演会」を広島で開催しょうとしているのです。

いまだ、原爆犠牲者が苦しみをかかえ、地球上から核兵器の犠牲者を決してださないこと、そして戦争のない平和な世界の構築を世界に発信する原爆記念日とう日に、このような「蛮行」を行うことは、平和を願う国際世論への真っ向からの挑戦ではないでしょうか。

決して許される行為ではありません。多母神は秋葉広島市長からの日程変更の要望を素直に受け入れるべきです。

それでも「講演会」を原爆記念日に強行開催するのであれば、核兵器廃絶を願う多くの国民世論でから厳しい指弾を受けることは間違いありません。

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