医学部定員369人増へ 「地域で仕事」条件の入学枠
(2009年7月17日 朝日新聞)
医師不足対策として、文部科学省は来年度の大学医学部の定員を、過去最多だった今年度より、さらに369人増やし8855人とすることを決めた。17日朝の関係閣僚会議で報告した。増員分のほとんどは、各都道府県側から医学部に「入学枠」として設けてもらい、卒業生に、その地域で働いてもらう方法を想定している。今後も10年間、同水準の定員を続ける方針という。
医学部定員は84年度の8280人をピークに減り、07年度は7625人だった。しかし、地域医療を担う医師の不足が深刻になり、08年度は168人増、今年度は693人増やして過去最多となった。
来年度の定員について文科省は、政府の「骨太の方針09」に「医師等人材確保対策を講ずる」と明記されたことを受け、さらに増やすことにした。10月末までに大学側から申請してもらう。 今回の特徴は、都道府県が、地元の大学だけでなく、他の自治体にある大学とも協議して「入学枠」を作ってもらい、卒業後に、依頼した都道府県内で働くことを前提に、学生に奨学金を出すという点だ。文科省は、枠の上限を各都道府県7人とし、県内の大学に5人以内、県外に2人以内を目安としている。
医学部の定員増は、未だ不十分とはいえ歓迎すべきことではあります。
しかし、医師不足解消にとって、「定員増」は、必要条件の一部にしか過ぎません。
今回の「定員増」の内容は、地道府県枠という形のいわゆる「ひも付き」定員です。
地域枠で入学した学生の将来については、どうなるのかがはっきりしません。
やはり年限を決めて地方自治体が指定する医療機関での研修・労働となるのでしょうか。
この「ひも付き入学」が医学部教育(留年や希望の変更など)とその後の医師としての働き方にどのような影響を及ぼすのか・・・・・。
本来であれば、従来どおりの入学選抜の中で医学生が決められ、通常の医学部教育の中で、地域医療のあり方や技術の習得を保障するのが、文科省の本来の役割なはずです。
その結果、医学部卒業生が、臨床医学や地域医療、そして基礎医学や医学研究者や医学教育者としての道に進めることができるようにすべきです。
今回の様な、入学時にある特定の進路を決めてしまうことは、できるだけ避けるべきではないでしょうか。
地域で働く医師が必要なことは、十分承知していますが、
問題なのは、多くの医師たちがそこで働くモチベーショウンを持ち続けることができる条件を作ることが一番大切なことなのです。
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