経済財政諮問会議「基本方針2009(原案)」に対する日本医師会の見解
 
 中川常任理事
日本医師会◎定例記者会見

 中川俊男常任理事は、6月17日の定例記者会見で、経済財政諮問会議が取り
まとめた「基本方針2009(原案)」について、日医の見解を示した。

 まず同常任理事は、「今後10年以内に国・地方のプライマリー・バランス黒
字化の確実な達成」と財政健全化目標が先送りされたにもかかわらず、「『基
本方針2006』等を踏まえ、」と社会保障費年2,200億円の削減が継続されたこと
を問題とし、「基本方針2006」が今日の医療崩壊をもたらしたことをまったく
反省しておらず、「経済社会状況への必要な対応等を行う」と追記してはいる
ものの、断じて容認できないとした。

 さらに、国民の安心を守るためには、地域医療全体の底上げを図らなければ
ならないと主張。社会保障制度の「ほころび」を認識しているのであればこそ、
社会保障費年2,200億円削減を明確に撤回すべきであると強調した。

 そのうえで同常任理事は、各論に対する日医の見解を述べた。

 高齢者医療制度については、高齢者が所得格差の不安なく過ごせるよう、国
は「保障」の理念の下で支えるべきと主張。改めて日医の「高齢者のための医
療制度」を提案した。

 高額療養費制度等については、「基本方針2009(素案)」にはなかった「患
者負担の現状や医療保険財政の状況等を踏まえつつ、そのあり方を検討する」
との記述が唐突に追加されたことに触れ、財政審建議の記述と合わせて、保険
給付範囲の縮小、私的負担の拡大への懸念を示した。

 社会保障番号・カード(仮称)については、「2011年度中を目途に導入」と
されているが、国民の利便性よりも、社会保障個人勘定の設定につながる可能
性があると指摘。支払い能力に応じた給付制限や管理医療にもつながる懸念が
あるとして、国民的合意を得るまで、慎重な対応をとることを求めた。

 診療報酬の配分の見直しについては、特定の医療機関への資源の集中投入で
は、身近な地域で起きている病院の閉鎖、入院の受け入れ休止、診療科の休止
を食い止めることはできないとして、「診療報酬改定における『選択と集中』
の考え方」の方針の撤回を求めた

 レセプトオンライン化については、「規制改革推進のための3か年計画(再
改定)」で「自らオンライン請求することが当面困難な医療機関等に対して配
慮する」とされていることに言及。原則義務化を押し通すのではなく、国民の
医療を受ける環境を奪わないことに配慮し、画一的な完全義務化を見直すべき
であるとの見解を示した。

 急性期医療については、急性期から慢性期、在宅医療まで、切れ目のない医
療の提供こそが国民の安心に応えることであり、地域の医療機関の機能分化と
連携が必要であるとした。

 

経済財政諮問会議による「骨太2009」原案について、日本医師会からの「見解」が出されました。

この原案が、イコール自公政権の政策とはならない?との「弁明」ありつつも、基本的には、これを以下に貫くかと言う立場で政策調整されることには違いがありません。

そうした中で、「社会保障費年2200億円削減」が継続されており、それに対する日医からの「猛反発?」が表明されています。その他、レセプトオンライン問題や高額医療制度など、「骨太2009」は、公的保険制度の縮小に向かっていることが明らかです。

また、自公政権には、若干の意見の対立はあっても、基本的にこうした方針の継続が進められ言おうとしています。一方、ここ3ヶ月いないにも、国会の解散・総選挙が確実に実施されます。

この場に及んでも日本医師会(正確には「医師政治連盟」)は、全国の会員に「自民党支持」を強要しょうと言うのでしょうか。

医師会末端の各医師会支部レベルでの自民党議員個人後援会の設立強行は、これまでに経験したことのない、強引さでした。

そこまでして「支持・応援」している自民党が、殆どの国民から見放され、しかも「社会保障費削減」など日本の医療崩壊を促進させる先頭に立っているのが現状なのです。

日医が、崩壊が極度に達しようとしている日本の医療を立て直そうと、真摯に考えるならば、先ずはその自己矛盾としてある「自民党支持」をただちに凍結すべきではないでしょうか。

そうしなければ、自民党と同じに、日本医師会も国民から見放されてしまうことになる事を、日医幹部は自覚すべき時期に来ています。 

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