壇上の遺影がほほ笑みかけていた。平和憲法を守ろうと各地で活動する「九条の会」。呼びかけ人の1人で、運動をけん引したのが昨年12月に89歳で亡くなった評論家の加藤周一さんだ
▼東京・日比谷公会堂で2日開かれた追悼講演会。北海道から沖縄まで2千人以上が集まり熱気にあふれた。作家の井上ひさしさんは加藤さんの思いを「戦争で死んだ友だちを裏切らない」と語った。
▼「(死んだ)彼が決していわなかったであろうことをいったり、彼が黙っていなかったろうことを沈黙したりということは、したくない」。加藤さんは「私にとっての20世紀」でそう記した
▼国家に強いられた友人の理不尽な死。戦争への怒りが「九条の会」結成につながった。晩年はユーモアを交え「老人と学生の同盟」を力説した。人生には2度自由の山がある。就職前の学生時代と定年退職以後
▼「2つの自由な精神」の共同・協力が日本社会を変える力だ-と。それは、なし崩し的に進む憲法9条の空洞化への警鐘だったろう。米国一辺倒の外交と自衛隊の相次ぐ海外派遣。政府の政策に対する社会の批判力の衰え。若い世代に奮起を促した加藤さんにどう応えるか
2006年7月22日、札幌で加藤周一先生の講演会が開かれていました。
前年、横浜で開催された日本整形外科学会において特別講演された大江健三郎氏が『現代日本における最高の知識人』として紹介されたのが加藤周一先生です。 その後、加藤周一先生を何とか北海道でお話しして頂きたくて、直接お願いに伺うもやんわりとお断りの返事でした。 しかし、2006年12月19日の日付で、「初夏の札幌での講演は、原則として、お引き受けします・・・・」との承諾の葉書が、私の医局のメールボックスで見た時には、両手の震えが止まりませんでした。 その翌年(2006年)、7月には、お元気な姿を札幌の市民の前に見せてくれました。 7月21日は、山口二郎教授が中心になり、「北海道大学9条の会」での講演会を北大クラーク会館で語り、翌22日は、「医療九条の会・北海道」結成講演会で「老人と学生同盟」など、若い方々をも「加藤ワールド」に中へと導いてくれたのです。 また、その中で、自分の医師としての生涯の淡々とお話しされたのも印象的でした。その時の模様が写真を通して、今も、これからも私の机の前に飾られているのです。そして、講演会前後でも一緒にいると話がつきませんでした。 あらゆる事象や風景を契機として、その本質へ全面展開して行く様は、思想家としての加藤周一を見る思いでした。 その加藤先生が他界された今、先生が残された膨大な著作の中をこれからもひとつひとつ訪ねて歩くのも楽しみでなりません。その中で、先生の鋭い、しかし同時に優しい眼差しをも思い出させてくれるのですから・・・・。 平和を愛し、そして行動する加藤周一の僅か一粒でも見習うことが出来るように私の心が引き締まります。「9条の会」を結成した加藤周一先生を裏切らないために
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政府の経済財政諮問会議が9日開かれ、経済財政運営の基本方針「骨太方針2009」(骨太09)の素案を公表し、これまで2011年度をめどとしてきた財政再建の達成時期を10年程度先送りする目標を設定した。同時に示した財政試算では、目標達成の前提として17年度までに消費税率を12%程度へ段階的に引き上げることが避けられないとの見通しを明らかにした。
素案では、新たな財政健全化目標の柱に「国内総生産(GDP)に対する国・地方の債務残高比率」(債務残高対GDP比)を採用、この比率を「2010年代半ばに安定化し、20年代初めに引き下げる」ことを掲げた。
これまで財政健全化の中心指標として用いてきた基礎的財政収支(プライマリーバランス)については「5年(14年度)を待たずに赤字を半減」するとし、黒字化の目標年度はこれまでの「11年度」から「今後10年以内」に大幅後退した。
内閣府によると、09年度の国・地方の債務残高は786兆8000億円、対GDP比は163・3%と主要国で最悪。同年度の基礎的財政収支も38兆8000億円の赤字で、借金に依存せずに予算を編成できない状況だ。
こうした中、今回の素案は、従来の経済成長重視の姿勢をあらため、「年金、医療、介護など社会保障制度のほころびを修正して安心社会の実現を進める」ことの必要性を強調。安定財源として税制抜本改革への道筋を描いた「中期プログラム」の着実な実行をうたい、消費税引き上げが不可避であることを示した。
「骨太方針2009」で、消費税12%増税への「理由」と道筋が公表されました。
その「理由」とは・・・・「高齢化に伴う医療・介護、年金・社会保障費が増加するための財源として・・・」を繰り返しています。
今回、「基礎的財政収支の黒字化」のための「財政健全化」において、消費税増税の資産を提示して、今後の大幅増税へ道を開こうとする公的第一歩が開始されたのです。
しかし、今回の試算では、法人税の増税の試算はなく、逆に法人税減税の試算が出てくる有様です。
ここで判明した自公政権のもくろみは、「法人税減税・消費税増税」の従来のパターンをさらに極端に進めようとしていることなのではないでしょうか。
そもそも我が国での消費税は、「高齢化社会のため」として1989年に3%で導入されました。
しかし、その後の20年間で徴収された201兆円の消費税に対して、実に164兆円の法人税が減税されていたのです。
また、「社会保障目的税」なる言葉自体、税金の使い道をごまかす道具にすぎません。
消費税増税でいくら国家財政が潤っても、年金や社会保障に回ってくる予算はいっこうに増えてこないのがこれまでの経過です。(法人税は、減税されながらもです!!)
世界的不況構造の中で、これからも日本の財界が法人税減税を要求してくることは間違いありません。
さらに、与謝野財務相は、社会保障費2200億円削減を10年度予算でも堅持することを明言しています。
日本では5%の消費税が国税に占める割合は、19、4%であり、21、4%のイギリス、29、1%のイタリア、24,9%のスエーデンなど、EU諸国に近づきつつあるのが現状です。
そもそも、消費税自体が、貧困層に対しては負担増を強いる「悪税」としてあります。
「その消費税を増税して、そこから得た税金を社会福祉名目で貧困そうに還元する」という、貧困層から見れば、全く矛盾知っている税体系なのではないでしょうか。
たとえ現行の消費税を認めたとしても、今後の消費税のあり方は、生活必需品や教育、医療などの消費税の免税項目を積極的に設けるべきなのです。
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