自民、世襲制限先送り 小泉氏次男ら「例外」で公認へ
2009年6月5日3時0分 朝日新聞
自民党の武部勤・党改革実行本部長は4日、同本部の拡大幹部会で、国会議員の世襲制限を次の総選挙から行うとした当初の案を撤回し、実施時期を明記しない修正案を示した。党内の反発を踏まえて方針転換したもので、自民党の世襲制限に対する取り組みは大きく後退しそうだ。
武部氏は5月21日、国会議員の親族が同じ選挙区から続けて立候補する場合、次の総選挙から公認しない、とする案を示していた。現職は含まれず、対象となるのは小泉元首相の次男進次郎氏(神奈川11区)と臼井日出男元法相の長男正一氏(千葉1区)の新顔2人だった。
しかし、無所属で当選した後に追加公認するなどの「抜け穴」が批判されたほか、自民党の世襲議員からは早急な制限への異論が噴出した。 武部氏は5日の党改革実行本部の総会で、修正した案の了承を取り付け、麻生首相に報告する予定。世襲制限の実施時期については、党執行部に委ねる考えだ。
これを受け、自民党内で世襲制限を唱えてきた菅義偉・選挙対策副委員長は、小泉氏の次男などすでに公認が内定している2人は例外的に公認することとし、今後政界引退を表明した国会議員の親族は次の総選挙から公認しない方向で調整を進めている。
しかし、自民党はほとんどの選挙区ですでに公認を内定しており、次の総選挙で新たな対象者が現れる可能性は少ない。菅氏は世襲制限を政権公約に掲げることを目指しているが、事実上、「次の次の総選挙」に向けた検討課題にとどまる可能性もある。
本当に、自民党という政党は、国民の生活や国の進路、国のあり方などについて、まともに論理的な思考と行動が取れなくなってしまいました。
この、世襲議員制限についても同様です。自分たちの当選しか考えない、「議員屋」集団といっても差し支えありません。
特に、衆議院に小選挙区制が導入されてから、多くの選挙区で「世襲議員」が繰り返され、いわばその土地の国政政治家は、政治化一族に純化されてきました。
その結果が、およそ国政を担うにふさわしくない2世、3世が、お金と地盤と知名度に乗っかって国政議員になってゆく・・・・・。
能力と人格のない2世、3世が国会での比重を占めてゆくと、当然、国会議員と国会の「質」が低下してきます。様々な、スキャンダルや不毛な議論が繰り返されます。
そうした「低質な国会の現状」をさして、多くの議員である必要がないから・・・・「議員定数の削減」が提案されてきます。
しかし、話はまったく逆ではないでしょうか。国民の声を国政に正しく反映させるためには、より多くの国会議員が必要であることは言うまでもありません(しかも、国民の声が正しく反映するためには、現行の小選挙区・比例代表制度は、問題ありですが!!)
世襲制で、低質な議員を乱造しておいて、それらの議員が構成する「低質国会」に議員定数の削減を提案するのは、国会に国民の声を届かなくするために、これらの低質議員の不徳を利用しているに過ぎません。
本当は、世襲の上に成り立っている低質な2世、3世議員ではなく、金権に縁もゆかりもない国民のために熱心に行動する議員をふやして、国会の質を引き上げることが重要ではないでしょうか。
そうした良質な国会議員であれば、議員定数はむしろ増やしてゆくべきなのです。
もちろん、そうした議員を選ぶのは、一票を投じる国民の責任ではありますが!!
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オバマ大統領「イスラムと新たな始まりを」カイロで演説
(2009年6月4日22時50分 朝日新聞)
【カイロ=平田篤央】オバマ米大統領は4日、エジプトを訪れてカイロ大学で演説し、「世界中のイスラム教徒と米国の間に相互の尊敬に基づく新たな始まりを求め、ここに来た」と訴えた。ブッシュ前政権でイスラム世界に広まった反米感情を和らげたい、との意図がにじみ出た。
演説は約1時間にわたり、イスラム過激派や中東に対する外交政策を広範に説明した。ただ、中東和平などで新たな具体的な提案はなく、就任以来進める対話路線を改めて強調した形だ。 第一に取り上げたのは過激派対策。国際テロ組織アルカイダなどとは厳しく対決する姿勢を示した。一方で、アフガニスタンに兵力や軍事基地を維持する考えはないと述べ、米国が地域の支配権を確立する意図を否定した。
また、軍事力だけで問題は解決できないとして、社会開発や経済援助も強調。「イラクでの出来事が外交の必要性を思い出させた」と述べた。 中東和平では、イスラエルに入植地を凍結するよう明確に求め、「米国はパレスチナ人が国家を持つとの願望に背を向けない」と説明。2国家共存による解決を訴えた。
際立ったのは、核開発を進めるイランに対する融和的な姿勢だ。断交している両国関係の歴史では「冷戦時代、民主的に選ばれたイラン政権の転覆に米国は役割を果たした」と自国の非にも触れた。そのうえで「多くの問題について前提条件なしに話し合う用意がある」と対話を呼びかけた。
オバマ米大統領が、核廃絶に対する「プラハ演説」に続いて、イスラム世界との「和解」に向けての「カイロ演説」が行われました。
プラハ演説においても実効の有無について、疑問視する向きもありましたが、世界中で核の最大保有国であるアメリカの大統領が「核廃絶」についての取り組みを宣言していることに私は共感いたしました。
今回の「カイロ演説」では、ブッシュ前大統領の下で、イスラム世界を敵に回し、それへの攻撃を国際政治の第一目標にしてきたアメリカとは、真逆の方向に踏み出そうとしています。
もちろん、それを実効あるものにするためには、アメリカとイスラエルの関係が需要課題として登場するのは自明です。
これまでのアメリカの歴代中東政策とアメリカ国内でのユダヤの人々の影響力からすれば、「カイロ演説」の実施は、そう容易なことではありません。
しかし、不十分であっても誰かが…そして、アメリカが中東和平について宣言し踏み出さなければ、中東・パレスチナへは平和は訪れません。大変な困難があっても・・・「がんばれ!!オバマ」です。
そして、今、これを支える国際世論の形成が何よりも重要なときではないでしょうか。
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